第8話、その・・・あれは変わり者だな
僕と豊城は奴隷がいる馬車に向かうとそこにいたのは人間が5人、獣人が8人、そしてエルフが3人の合計16人であった。
とりあえず元気そうだったので良かったと思っているととりあえず故郷とかある人は帰っても良いと伝えたけどここにいる者たちは全て故郷など無くなったものまたは追い出されたものだけしかいなかったので僕たちは困り果てた。
助け出したのは良いけどなと思ってとりあえず僕たちが住んでいる場所に来てもらって一緒に生活をしてもらうしかないなと考えた。
あの建物は大きいからこれぐらいの人数なら何とかなりそうだしなと思っているとエルフたちが僕たちを見て話を始めてきた。
やはりエルフだけに警戒心が強いのかなと思って構えていたら信じられない事を言われたのである。
「まさか、こんな展開になるとは私の想像を超えて来ましたけどこれはこれで燃える展開です。さあ、私を薄い本みたいにしなさい・・・いや、してみせろ!」
それを聞いた瞬間に僕と豊城はお互いに顔を見わせてから先程の言葉は僕たちの妄想なのであろうと思い直して再度尋ねても同じような言葉が返ってきた。
いやいや、頭と言うか常識的に大丈夫なのですかと聞きたくなった。と言うか異世界にも薄い本などあるのだなと感心をしながらもエルフは言葉を出し続けていた。
「最初は奴隷商人たちに捕まってこのまま奴隷市場に売り渡されて何処かの貴族に売られてメス奴隷らしくピーーーとかピーーーをされて調教されると思っていたけど急に山賊たちに襲われていいようにされるのも悪くない展開だわ。さあ、先程から獣の目で見ている男たちにいいようにされると思うと興奮してきました」
あれだ、これは雅也とある意味同じぐらいに手遅れな人ではなくてエルフだ。大丈夫ではないなと理解をしてとりあえずそちらは豊城に任せる事にした。
それを聞いた豊城はえーー!?と言っておいて行かないでくれと言われたけど僕は豊城が始めたことだろう最後まで頑張れよと言って逃げ出した。
そしてここから離れる時に成富×豊城、かなり有りだと思いますと滅茶苦茶に腐女子みたいなことも話していたような気がするけど気にせずに獣人たちの所に向かった。
獣人たちはかなり怯えていたけど大丈夫だから気にせずに普通に話してくださいと伝えたけど警戒心は消えることはなかったけど話に応じてくれて話し合いを始めたのである。
「ともかく僕たちは君たちに危害を加えるつもりはない寝所は確保できているけど実は言うと食料に関して未だに不安定なところがあるけどそれでも酷い扱いをしないと約束はする。君たちはどうしたい」
「・・・酷い待遇をしないと約束をしてくれるのでしたら受け入れたいと思っています」
それを聞いたので分かりましたと答えて受け入れる事にした。これで未だに修理をしていない場所も早急に修理する必要が出てきたなと感じながらとりあえず僕はアイスワイバーンと獣人たちを引き連れて拠点に帰ることにした。
拠点に辿り着くと獣人たちは少しばかり建物は大丈夫なのでしょうかと言われたので今は修理中なのだ、ごめんと素直に謝った。そうしてどの様に修理をしているのか見せると獣人たちはおーと感心な声を出してなら材料を集めてきますと拠点の周りから拠点の材料を集め始めてくれた。
そうして一人でやるよりもやはり複数人と共にやったほうが効率は良くどんどんとリサイクルして拠点の建築する材料になり修理をしてどんどんと快適にさせていった。
その中でも僕に対して人一倍警戒心が強い獣人がいたので声をかけてみることにした。それに僕が気になっていた銀髪のロングヘアの美少女また美女だったので少しでも仲良くなれたら良いなと思いながら言葉を出した。
「そこの貴女、少しばかりお時間をくれますか。先程にも説明したかもしれませんが僕の名前は佐々成富と言います。貴女の名前を聞かさてもらっても宜しいでしょうか」
「・・・トモエ、それが私の名前。でも名前を教えても心から信用したわけではないから気を付けておきなさいよ」
まあ、ファンタジー見帯にいきなり仲良くなんて無理があるよなと思いながらも少なくても話すことはできたので今はそれで良しとしようと思っていると豊城がこちらに戻ってきてから助けてくれと言って後ろからエルフ3人たちが来て豊城はキターーとまるで化け物が追ってきたような悲鳴に近い声を出していた。
そうして辿り着くと3人のエルフたちは自己紹介を始めたのである。その3人のリーダー格がココリと言う女性で主にもの凄い願望を持っている女性エルフであったけど他の女性エルフたちも負けないぐらいにやばい願望を持っていた。
それで他が安全なエルフだと思っていたらその正体は百合と言う何ともカオスになっていた。そしてココリが数時間前のアイスワイバーンをテイムする時にBLの気配を感じたようでもしかしてと目を輝かせ豊城に聞いたらしい。
それで雅也とのことを話すと更に目を輝かせて話に食いついてしまったらしい。彼女にとって見れば理想とも言える光景が近くに発生したとして絶対に逃がすかと意地でもついてくることになった。
僕的にはあの光景にそんなに嬉しいものなのかと思っていたけど彼女が喜ぶなら別に良いかなと思った。下手に弁護してこちらまで飛び火を受けたくはなかったから。
それともう二人のエルフは私が今、必死になって作っている性転換魔法の実験体、モルモットになってくれませんかと危険な顔をして頼んできた。
あれ?もしかして助ける相手を間違えてしまった感じなのかなと僕は密かにそう考えていたけどせっかく雅也と豊城が苦労したのにそんな事は言いたくはないとして黙っていた。
そんな事を思っていたら豊城が泣きながら頭を抱えて叫ぶのだった。
「自分が考えていたエルフとはととてもかけ離れているのですけどー!?こんなのはエルフじゃなくてエロフだろうがー!」
なんか妙に上手いなと思ってしまったけどとりあえず僕たちが思っているようなエルフではなかった事だけは言えるなと悲しくなりながらもそう思うのだった。
それはそうとして雅也は戻って来ないけどどんな話をしているのかと気になってしまうけど考えても仕方がないことだ。
僕は僕ができる事をしっかりとするしかないなと思いながら作業に戻るのだった。
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