英雄日記
@2Zhiroaka
第1話 お腹すいた
…お腹すいた。
俺は今故郷から少し離れた森にいる。
何してたんだっけ…俺
こうなる前、少しまえに俺は故郷から抜け出て王都にたどり着き、英雄になりたいなー、なんて…
今思えばかなり浅はかな考えをしていた。
俺はおとぎ話の英雄に憧れて、憧れすぎて、大好きな父親の言う事に逆らい家を出た。さらに大好きな故郷から抜け出した。胸を高鳴らせて。
ここまではいい。ここまでは……
一つ誤算だったのは手ぶらで来たこと。
現在故郷を出て二日目の夕方。太陽は半分見えなくなり、周りは暗くなり始め、空の色はだんだん黒に染まっていく…
どれくらい歩いたかは知らないが体感100キロを超えている。のにも関わらず周りは木。花。草。そして動物。つまりは森。街一つ、村一つ見えやしない。
そして俺は今極度の飢餓状態だ。さらに歩きづめで体中痛い。昨日の夜なんかやっと寝れると思っていたのに地面が硬すぎて全然寝れなかった。
これだけでも絶望的だがこれだけじゃない。
………ここはどこだ。
故郷への帰り道も王都へ行く道も全部全部わからない。
あはは…なんと素晴らしい状況説明能力。
だがこの状況を解決できるあんは思いつかない。
わかることといえばそろそろやばいことだけ。
あーどうしよう。
ということで今に至る。
お腹すいた。
あれから寝て三日目に突入。俺の体調は限界を超えている。周りの木が美味しそうになってきた。
あれっ、木が曲がった。
俺は体制を崩し、地面に倒れ込む
手足が重い。頭も痛い。お腹も空いた。
あれ体動かない、ほんとにやばい、?
……?
足が見える。
俺はそこで意識を失った。
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