三十三話 なんとなく全員で水上アスレチックに挑め!その2

 水上アスレチックはまだ続く!次のアスレチックをねここがアナウンスする!

「次は浮島を飛び移るアスレチックよ!今回は私だけじゃなくユーキも妨害するわ!」

「なんでっすか!?」

「ねここだけで十分だぞ!」

 抗議の声が上がる中おれは説明する。

「みんな上手く渡ってよ!二回プールに落ちたら最初からやり直しだからね!」

「何回落ちてもOKにしろッチ!自信ないッチ……」

「僕……出来るんだろうかじゃ……」

「ハムッチ!ハムタク!ルールだから仕方ないよ!頑張って!」

 とりあえず励ましてみたが、ハムスター達大丈夫だろうか?




 とにかく企画を始めないと!

「みんな!誰から行くの?」

「今回は僕から行くんじゃ!妨害には負けんのじゃ!」

 ハムタクは気合いを入れたようだ!さっそくスタートする!浮島は50センチくらいの間隔で設置されている!ハムタクはイケるか!?

「はいじゃ!はいじゃ!」

 ハムタクは簡単そうに飛んで渡っている!半分くらい渡ったところでねここの妨害が入る!

「ハムタク!今回も落としてやるわ!ホースとは違って機械を使って水をかけるわ!水圧強いわよ!」

「イタタタじゃ!でも渡ってやるんじゃ!」

 ハムタクは水を気にせず飛んで行く!しかし……

「うわーーー!!!じゃ!!!」

 ハムタクは水に負けて落ちてしまった……

「まだまだじゃ!ゴールしたるんじゃ!」

 ハムタクはすぐによじ登って復帰する!ねここの妨害をくぐり抜け、ゴールまで浮島三つのところまで来た!ここでおれの出番がやってくる!

「ハムタク!おれはさっき使ったボールを飛ばす機械で妨害するよ!」

「ユーキ!それはキツイんじゃ!勘弁してくれじゃ!」

「ダメだよハムタク!当てるからね!」

 おれは飛び移るハムタクに狙いを定め、ボールを放つ!しかし当たらない!

「ユーキ!もしかして下手くそかじゃ!?このまま一気に行ったるんじゃ!」

 なんだって!おれはもう一球放つ!しかし当たらない!ハムタクは最後の浮島を飛んでゴールにたどり着いた!

「やったんじゃーーー!!!ゴール出来たんじゃ!」

 さっき上手く行かなかったハムタクが一回でゴールした事で会場は盛り上がった!しかしこの機械難しいな……バンバン当ててたねここってすごくね……




「次に挑むのは誰!?」

「ユーキ!おいらが行くっす!」

 コタローが立候補した!さっそくスタートする!コタローは次々と浮島を乗り越えて行く!

「こんなの余裕っす!」

 コタローは一気にねここが妨害する地点まで来た!

「コタロー!簡単にはゴールさせないわよ!」

「ねここお手柔らかに頼むっす!痛いっす!水圧スゴイっす!!」

 ねここは上手にコタローの頭に水を当てている!コタローはゆっくりと浮島を飛び越えて行く!

「足元ではないだけマシっす!落ちてやらないっす!」

 コタローがこう言うとねここの狙いは足元へと向かう!

「弱点がわかったわよ!落ちなさいコタロー!」

「ヤバいっす!思わず口に出しちゃったっす!う!うわーっす!!!」

 コタローは浮島の上で滑って転んだ!しかしプールには落ちていない!セーフだ!この後コタローは慎重に飛び移って行き、ついにおれが妨害する地点までやって来た!しかしおれが当てれるだろうか?不安だ……

「コタロー!ユーキは下手くそだじゃ!気にせずに進むんじゃ!」

「ハムタク!そうっすね!ユーキが当てれるわけないっすよ!」

 すっかりおれは舐められている……

「コタロー!油断してると痛い目にあうよ!」

「へへん!当ててみろっす!」

 おれはボールを放った!しかしコタローには当たらない!

「コタロー!落ちろ!」

 もう一球放つ!コタローの進行方向に向けて放ってみたが当たらない!

「うお!今のは危なかったっす!でももうゴールっすよ!」

 このままゴールさせるわけにはいかない!急いでおれはもう一球放つ!しかし……

「ゴールまでたどり着いたっす!グホ!」

ボールはすでにゴールしたコタローに当たってしまった……

「なにするっすか!ユーキ!ゴールしてるっすよ!」

「申し訳ない……しかしタイミングがちょっと遅かっただけだからね!許してね!」

 おれは言い訳をしつつ謝った!しかし会場はまさかのハプニングに笑いに包まれた!テレビ的には良かっただろう……

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