農業高校生は異世界で錬金(発酵王)スキルで世界を統べる王となる
@megumitiger
第1話 農業高校生の日常
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ゴールデンウィークのど真ん中、
まだ春だというのにブレザーを着て歩いていると
汗が止まらなくなるほどの暑さの中
とある農業高校で近達郁夫は一人学内の食品加工室で
白衣にマスク、帽子をかぶりゴーグルをつけた状態で作業をしていた。
郁夫のいる食品加工室は室温10℃に設定されている
でかい冷蔵庫のような部屋の為快適に作業が出来る。
郁夫は高校3年生で東京の農業大学受験を控え
受験勉強の合間にこうして食品に異常が無いかを確認しに来ていた。
今、製造を行っている食品は秋の文化祭で
一般向けに販売される予定の商品だ。
郁夫は発行食品の製造管理をおこなっており
受験勉強中の唯一の楽しみでもあった。
現在準備中の食品は様々で
たくあんやキムチなどの漬物類
別のチームでは納豆等の製造もしている
その中で郁夫はヨーグルトにチーズなどの乳製品を主に担当していた。
特にヨーグルトは文化祭で販売をすると
10分で完売となってしまうほどの人気商品だ。
そんな人気のヨーグルトの製造に携われていることが
郁夫にとっても誇りだった。
製造を始めた日ごとに棚でわけられているヨーグルトの中に
光を放っているヨーグルトがあった。
郁夫は驚き、急いでそのヨーグルトをスポイトで取り出し
実験室にある高性能な顕微鏡で確認をした。
しかし、通常のヨーグルトと変わりがなく
匂いもおかしくない。
郁夫は無性にそのヨーグルトが食べたくなった。
本来、学校のルールで絶対にやってはいけないのだが
郁夫は我慢が出来なくなり滅菌消毒されたスプーンで
ヨーグルトを掬い口に入れてしまった。
そのヨーグルトを口に入れた瞬間
雷にうたれたような衝撃が走った。
とても濃厚な味わいで
チーズのような深みと新鮮な果実のような
爽やかな酸味が全身を通り抜けた。
その口の中に広がる味を目を瞑り堪能していると
突然重力を感じなくなった。
そして気づくと上下左右のわからない
真っ白な場所で目を覚ました。
しかし、そこでは自分の体を確認することが出来ず
目を閉じているのかあけている状態なのかもわからない。
夢かと思ったが意識ははっきりしている。
むしろ覚醒している感覚があり
普段よりすっきりとした状態となった。
あのヨーグルトには麻薬成分があったのかとも考えていたその時
女性の声で名前を呼ばれた。
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