老夫婦の散歩

 木漏れ日が彩る歩道。

 狭い歩幅で私の隣に回り込む夫。


「うふふ」

「なんだよ」

「いいえ。いつもありがとう」

「だから、こういうのに礼は要らないんだ」

「はいはい。それよりあなた、そろそろ飲む?」

「ん。ありがとう」


 頑なに車道側を歩く夫と、時折麦茶を勧める私。

 毎朝の散歩道。

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