捌
深夜の帰り道。
独りでに鳴る公衆電話。
不審に思いながらも好奇心に負けて受話器を取る。
その刹那、電話ボックスの外が暗黒に包まれると同時に大きく傾き、急激な浮遊感に襲われる。
体勢を崩し混乱していると、突如明転。
見上げると、二つの巨大な笑顔がこちらを覗いていた。
「パパ!釣れたよ!」
『ヒト壺』
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