氷の形

 アイスティーやアイスコーヒーの氷も形にこだわって、四角いのじゃなくて大きな真ん丸な氷でだされて、こりゃ、ウイスキーのときに使いたいとか考えだしてしまったことがあって、ひとりで可笑しくなった。


 え?そんなにのんべぇや飲んだくれじゃないですよ。

朝から、俺の水はビールだと言い切って飲んでいた父親がいましたが。

そんな父は、梅酒やかりん酒を手作りしていて、亡くなった後も形見のようにたくさん出てきて吃驚したものですね。

ラベルのところに、裏が白い広告の裏にマジックで作成年月と梅酒がマジックでかいたものがセロテープで貼りつけられていたのが戸棚の奥底からたくさんでてきた。

白菜の漬物と梅酒とかは毎年作って食べていたなぁと子供のころを思い出した。

思い出の味は、同じように作っていても、あるいは買っても、何かが足りない。一味足りないのは、その人がいないからだと思う。


梅酒って10年超えると飴色のブランデーみたいになってコクが出て、父の思い出のせいかやけに旨かった。ちょっとほろりくるものでした。









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