お気に入り探し

星宮和

書籍棚のある喫茶店

 喫茶店、カフェ、どっちの言い方でもおなじだけど、行くのが好き。

一人で行くのも家族と行くのも友達と行くのも。


 ひとりでふらっと入るのも好きだし、はじめて来た路地でなんとなく入った喫茶店でお気に入りのスイーツやお茶を見つけたり、テーブルや椅子や茶器、喫茶店やカフェの雰囲気や店員さんの人柄を気に入って通うのもあり。


 音楽をきくとそのころを懐かしく思い出す、懐メロとかさ。歌詞がはいっているとその情景を思い出しやすかったりするなと想う。


 本を読み返しても、そういったことがないだろうか?


 カフェというより、昭和の雰囲気の漂う喫茶店にあった絵本が懐かしくて手に取った。

 

 小学校の教科書に載っていたスイミーを読むと入学したてのころを思い出す。本の虫だったから文字数のある物語をあの頃すでに読んでいた。


 文字数がなくて絵本っぽいものばかり教科書に載っていた。

 学校の先生がその後の話を想像して語れと指名するんだけど、それってその場で即興でお話をつくって語るんだよね?すごいな!!みんな嬉々としてその後の話を自分の感想を交えて語っている。小さな作家がたくさんいると慄いた記憶が蘇る。物語を紡ぎ躊躇せず語れるのがこんなにもいるから、世の中にはたくさんの本があふれているのだと図書館の棚が思い浮かんだものだ。


 そのあと、先生に指名されてわたしはどんな話を語ったのだろう。

 



 



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