第28話 精霊術師
東京都港区某所――。大手配信冒険者事務所【研能】オフィス前には多くの報道陣が詰めかけていた。
正午を過ぎた頃、【黒猫ハーバリウム】の4人が報道陣の前に姿を現し、会見に応じた。
その模様を全国放送するキー局もあり、ちょうど昼時の休憩時間帯でもあったため、SNSでも実況するアカウントが多数存在した。
“はぁ、綾覇ちゃん今日も尊い”
“碧偉ちゃん嫁にしたい”
“龍美ラブ”
“清楓ちゃん今日も元気だなってなんかめっちゃ嬉しそう”
“【炎麗黒猫】に関する会見始まった”
“炎いないんかい”
“猫の姿でマスコミの前には出れんだろ”
“ちょ。マジで女冒険者は全員クランに入れるんかい”
“日本最大のハーレムクラン爆誕”
“しかもダンジョンに潜らざるを得ない環境の少年少女には資金援助するってマジ?”
“全額負担は不可能だけど仮面冒険者――炎として稼いだ冒険者報酬は奨学金基金にプールするって……”
“私生活で正体バレ避けたいとなるといくら稼いでも意味無いので、だったら子供たちの将来に投資!?”
“こんな人間本当にいるのかよ”
“ちょっと信じられん”
“男の冒険者も一応全員仮加入させるんか?”
“他者を傷つけたりトラブルを起こした人間にはクラン脱退通告を徹底しますだと”
“まあそれは普通じゃね?”
“駆け付けた報道陣向けのサービス情報ってなんだ?”
“速報:日本初の100層踏破者の冒険者クラスは【精霊術師】”
“速報:仮面冒険者――炎は【精霊術師】”
“精霊かぁ”
“まあ流石にアレは人間が鍛えてどうにかなる境地を超えてたから精霊との契約かなんかでバフかけてたのか”
“ある意味盲点だったな”
“基本見えない存在だから日本の科学技術と相性最悪だったもんな”
“高校の時、俺のクラスにも精霊スキル持ちいたけどなんか独特で正直浮いてたわ”
“分かる。クラスにひとりはいる感じだった精霊スキル持ち”
“冒険者ギルドでも精霊スキル持ちは干され気味だろ”
“陽の目を浴びる時がきたのか”
“精霊に関するスキル持ちの子は育成したいので是非応募して欲しいだって”
“後進育成もやるんだな”
“これ精霊スキル持ち冒険者は殺到するだろ”
“あと有力クランの主力冒険者を引き抜くつもりはありませんって”
“全員加入させると言いつつ実力者はやんわりお断りしとる”
“【天譴】嗚桜真月すらあっさり見切られたからな”
“どんなクランになるんだろな?”
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