第2話

「貝ちゃんの夢は何」

村雨が電子カルテを見ながら

貝にたずねた。

「うーんとね、先生と結婚すること」

貝が照れながら喋った。

「ハハハ、うれしいなお世辞でも

そういってくれると」

「ホントだよ。先生イケメンで評判だもん」

「ありがとう」

「先生」

「わたし死ぬの」

「貝ちゃん」

「怖いの、ママや友達と永遠のお別れになるってどういうこと

だろうってずっと考えてたんだけど、どうしても

わからないんだ」

「貝ちゃん、大丈夫だ。ボクが直して見せる」

「できない約束はしない方がいいって知ってる?

それ、おためごかしっていうんだよね」

「そんなことはない」

村雨が貝の肩を強く抱いた。

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