第22話 『残り時間』

 そんなこんなしている内に、導火線の炎は今もなお、タイムマシンに向かって近づいていきます。



「ワァあァ! 何か、ナニカ対処法は無イノですか〜!?」

「じゃから、助手くん! タイムマシンに乗れと言うとろうが!!」

「ソレダケは、絶対に嫌です!!」



 ふたりがわあわあ言い合う間も、導火線の炎は、ゆっくり、ゆっくりと、近づいていきます。ゆっくり、ゆっくりと――



「あ、アレ……? 博士、あの炎、さっき見た時とソンナに進んデナイような……?」

「うむ、そうじゃな」



 ここで、助手くんは思い切ってこう聞いてみました。



「アノ……博士。タイムマシンが起動するマデ、アトどれくらいデスか?」

「ふむ。導火線の残りが、あと3割3分といった所じゃから……」



 ドク博士は、暗算する素振りもみせず、さっと答えました。



「12分と7秒弱、といったところじゃな」

「わ〜、そこソコ余裕アル〜♪」



 と、ここで助手くんはある事に気づきます。



「アノ……博士。その計算ダト、わタし達は導火線が点火サレテから約25分、無駄話をシテいたとイウ事に」

「無駄話とはなんじゃい」

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