第23話 封印の犯人に疑われて草
・何が起きたんや
・気づいたらワンワンが出現して蜂の巣にされて草
・時を止めた世界で攻防が行われたか
・もはや人の領域の戦いではなくて草
「奥の隠し扉の向こうに転移陣があるのでそこから脱出しましょう」
「危うく俺がこんな所で終わるところだったぜ。俺に誹謗中傷した奴震えて待てよ。全員開示請求するからな」
転移陣について情報共有すると荒い息を吐くだけだったゲースは余裕ができたのか、リスナーに宣戦布告し始めた。
・ロボット君そいつ潰してくれ
・死に瀕して開示請求に目覚めるのは草
「人狼で確信した。もう既に人が対応できるレベルの場所じゃないここは。ささっと出るぞ」
芹沢さんがそう呼びかけると、ドローンピットのビームによって破壊作業をしている隠し扉に向けて進んでいく。
これでこのダンジョンも終わりか。
何にせよ、休日に死者が出るような悲惨な現場に遭遇することなく終わって良かった。
ガス抜きをするための日なのにガスにバーナーで火を灯すような目を当てられない事態になるところだったからな。
「もしそこらへんブラブラしてたら確実にこれの事故配信を見てただろうし、そう思うとデバガメしに来て事なきを得ることになったのは良かったか」
転移陣に全員で乗ると景色が切り替わり、太陽と人の姿になったバビロンの姿が見えた。
無事外に出られたらしい。
ここからもう一ラウンドとかになったら、流石に全員で帰還は絶望的だったので助かった。
「お! 来た!」
安堵すると聞き慣れた声が聞こえたのでそちらを向くとザキに前回オリエンテーション時ともに行動したシラメさんたちがいた。
「救急隊の皆さんこちらへ」
シラメさんが手招きすると救急隊がこちらに駆けてきた。
「ここでずっと待ってたんですか?」
「配信を見たら大変なことになってましたから。それにここのダンジョンを管理する猫屋敷家の人間として事件性がある以上そのままにしておくわけにはいきませんし」
事件性?
「ダンジョン協会の方から新エリア封印事件の重要参考人に天野君の身柄を拘束したいという旨が私の方にに来たんです。あまりにも不毛な申し出だったので断りましたが」
俺が疑問に思うとシラメさんが事情について説明してくれる。
まるでダンジョン協会は封印事件の犯人が俺だと疑っているような感じだな。
人為的に封印が行われていると考えたら、できる可能性がある人間が俺しかいないということは改めて考えればわからないでもないが。
「証拠などないし、天野君はそういうタイプじゃありませんから疑う余地はないので」
「素直に心配だから居ても立っても居られなくなったって言えばええのに」
「ダンジョン協会においては大丈夫よ! 猫屋敷の他にもここにいるメンツの家が圧力をかけておいたからね!」
「なんか色々ありがとうございます」
ここにいる家で圧力ってあの時いたメンバーって結構いい家の人間ばかりだったりしたのか。
このまま頼り続けるのも申し訳ないし、封印の原因は特定して嫌疑は自分で払うか。
『嫌疑の払拭には配信形態の攻略を推奨します』
配信ね。
確かに効果的ではあるな。
「昼飯まだだろ。皆で飯食いに行こうぜ」
「確かに腹減ったな。行くか」
配信について頭を巡らせているとザキがそう誘ってきたので、とりあえず飯を食いに行くことにした。
───
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