第3話 超人気ダンジョン配信者シャムニャン


 ダンジョンの外でもかなり反映は小さくはなるが、ステータスやスキルは反映される。

 今の俺のステータスが反映されていれば、リンゴくらい軽々割れる反映が入っているのではないかと思うのだが、俺の体の身体性能はステータス表示後から全く差はなく、やはりステータス表示はバグっており、本当は一桁とかそんなものだと思われる。

  

「実は俺すごい攻略者なんだよね〜。これ見てよ」


『天野善斗

 年齢:15

 レベル325

 HP:552500

 MP:84500

 攻撃:552500

 防御;552500

 気力;♾️

 早さ:84500

 賢さ:552500


 スキル

 ロボット召喚 LV52』

 

「うお、すげ!」「やばくね、最強じゃん!」「強!」


「いや、これ本当はバグってるからw 見せかけだけなんだよねw」


「あ、本当だ!なんだよw」「勝手にレベルアップしてる! 騙されたw」「いやおかしいと思ってたわw」


 しょうもないネタだったが、今の流行りがダンジョン配信ということもあってか受けた。


「じゃあな! 1ーB最強の男! 稀崎!」「じゃあな!」「じゃあな!」


 しばらく駄弁ると同じ中学らしい甲斐、紀伊、京の3人組は帰っていた。

 今日は入学式だけで部活見学は明日からと言うこともあり、教室はすでに稀崎麗矢──ザキと俺しか残っていなかった。


「ヨシト。ダンジョン行かない? 今珍しくA級ダンジョンが一般開放されてるんだよ」


 俺も帰ろうかと思うとザキがそう誘って来た。

 ダンジョンの一般開放は完全にモンスターが掃討されたダンジョンの階層を攻略者でない一般の人にも解放するというものだ。

 ザキは攻略者を目指しており、こういうイベントには目がない。


「行く。行く。E級とかD級とかのレートが低いダンジョンなら結構あるけど、A級開放なんて滅多にないからな」


「じゃあ決定だな」


 ────


 ザキが言っていたA級ダンジョン──『地獄の門』はザキの家の近所の公園に入り口があったためすぐ着いた。

 途中でザキが家でダンジョン攻略用の装備──鉄製の鎧が関節部と胸についている革鎧に着替えた時間を含んでも20分経ってないくらいだ。


「見るだけなのに気合い入ってんな」


「もしかしたら俺みたいな攻略者志望の奴が来てるかもしれないだろ。これなら一目見て仲間だってわかる」


 俺が突っ込むとザキはムフゥ!と得意気な顔をして狙いを説明する。

 どうやら目立つ攻略者用の装備を起点として攻略者志望の奴と繋がりを作る狙いがあるらしい。

 さすがは俺の中で一番攻略者に近いと思われる男、意識が高い。


 平日の午後ということあり、人の空いてる穴場の時間帯だったのか、注目度の高い割には人に遮られずにダンジョンを進んでいくと正面から緑色の神秘的な光が見え俺たち2人は目を丸くして走り出した。


「すげえ!」


「ダンジョン配信でもこんなすげえ場所見たことねえよ!」


 興奮して語彙を喪失しつつも光源を見ると、それは大穴から見える階下にある発光する大滝のものだった。


「やべえ! やべえ!」


「ファンタジー過ぎんだろ!」


 今までに見たことのない光景に2人して限界化すると背後から声をかけられた。


「にゃにゃ〜ん♪ 熟れかけの青い果実を見つけたにゃん♪」


 振り向くとドローンを浮かべて、長い尻尾をくねらせる猫耳の女性がいた。

 攻略者用の革鎧を着ているが胸当てはなく、メロン級の大きな胸がまろび出そうなほど胸部の革鎧が開かれている。


「シャムニャンだ!」


 ダンジョン配信者と言えばこの人と言われる超人気ダンジョン配信者だ。

 本業の攻略者としての腕は中堅ほどであるが、戦士系強化スキル『獣人化』により生じる猫耳と尻尾というこのマニアックな見た目と強化された早さを生かした魅せる戦い方で人気を博しており、攻略の芹沢、配信のシャムニャンと攻略のトップと並べて二天と世間では言われているほどだ。


「そうにゃ〜ん♪ 見たところ攻略者志望の子ぽいけどここを見に来たのかにゃ?」


「そうですけど、シャムニャンさんはA級ダンジョンなんていつでも入れるのにどうしてここへ?」


「にゃにゃ〜ん♪ 実はここで配信映えする面白いものに会えると聞いて来たんだにゃ〜ん♪ ここが一般開放されたのもきっとそれに釣られて攻略者が来たからだにゃんね」


 俺がシャムニャンの美貌に飲まれている間に、イケメンで美人に対する耐性の高いザキが尊敬の眼差しを向けながらシャムニャンが来た理由について聞き出した。

 A級ダンジョンに潜れるようなベテラン攻略者を惹きつけるようなものとは一体?


「にゃん!? 人がワラワラしてるにゃん!! あれに違いないニャン!!」


 俺が疑問に思ってるとシャムニャンはいつの間にか、できていた人垣に向けて四足歩行で駆けていく。


「は、早え……」


「ヨシト、絶対あれ今言ってた奴だろ。追いかけようぜ!」


「お、おお!」


 ザキと一緒に走ってシャムニャンの行った人垣に向かうと人垣の向こうにある階段から巨大な犬の前足をようなものが飛び出しているのが見えた。


「にゃ〜ん……。異常事態にゃん」


 よく見ると人垣から出ている前足の近くで困ったような顔をして立っていた。


「皆さん、危険なのでここから離れて地上に戻──」


「ぐるあああ!!」


 シャムニャンがこちらに向いて指示を出す途中で、階段周辺が隆起して崩れ、頭頂にチェーンソーを生やす三つ頭の犬──ケルベロスが姿を現した。


「ぎにゃあああ!!」


 咄嗟に振り向いて、腰の剣を抜刀してケルベロスの顔面突撃をガードしたシャムニャンだったが衝撃までは殺せず天井に叩きつけられ頽れる。


「うわあああああ!」「きゃああああ!」


 プロのダンジョン攻略者が一撃でやられる光景を見た人たちが恐慌状態に陥って一斉に押し合いながら走り出した。


「いきなりなんだよこれ……」


 人に押されつつも現実とは思えない光景が受け入れられず見入ってしまうとケルベロスが頭頂のチェーンソーを振りかぶった。

 このままでは確実にシャムニャンは殺される。

 だが俺にはこれをどうにかできる力もなければ、割り切って見捨てて逃れるほど冷徹にもなれない。

 クソ!

 あの出鱈目なステータスがほんとうだったなら、スキルの「ロボット召喚」がほんとうだったならこの状態を打開できたかもしれないのに。


「なんで来ねえんだよ! 来いよ! 来いよ! ロボット!!」


 ついにチェーンソーが振り下ろされると思うと横合いから大きな白い拳がケルベロスの顔にめり込み、巨体を殴り飛ばした。


『追加の命令を確認。バビロン。マスターの元に馳せ参じました』


 見ると白い巨大なロボットが俺の目の前に姿を現していた。


 ────


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