第20話 ダンジョン3


「写真を撮って、よし!」

 全員外の写真機で撮ってプリクラのようにはしゃいでいるな。

「すいません、これで六名分です」

「はい、受け付けますね。全員住所は一緒ですか?」

「はい、問題ありますか?」

「いえ、大丈夫です。それではカードを発行致しますね」

 と言って6枚のカードを並べられると、一枚づつ確認してカードを受け取る。

「んじゃ軽く入ってみるか?」

「「「「「はい」」」」」


 ロッカールームがあったのでそこで着替えると、ゲートに集まる。

「よし行こうか」

「「「「「はい」」」」」

 中に入ると石板があったので触ってみる。

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 伊能 忠隆イノウ タダタカ 36歳

 レベル 121

 職業 シード

 スキル 剣術 体術 槍術 二刀流 索敵 全魔法 魔力循環 気配探知 危機察知 帯電 収納 料理 剛力 瞬歩 鑑定 速読(芽)錬金術(芽)

 ユニーク 才能の種 限界突破 幸運

 守護 カイロスの加護

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 幸運がもらえた。

 

 みんなの新しく入ったスキルは全員魔法だな。

 

 ふう、こうしてみるとみんなそれぞれ頑張ったんだな。レベルが上がっているし、なによりだ。


 中に入って行こうとすると、

「ちょーっと待った!お姉さん達俺らと一緒に行こうよ?」

 みんなを俺の後ろに隠すと、

「なんだ?ナンパならよそでやれよ?」

「いや、なんだ?お前俺たちに勝てるつもりか?」

 5人か、ならこっちもちゃんとやらないとな。

「当たり前だろ?馬鹿なのか?」

「あ?お前まじ死んだぞ!おい!やるぞ!」

「ならこっちもサンダーショック」

 4人にかけて1人は残す。

「「「「アバババババ」」」」

「なっ!魔法使いかよ!おいお前ら!」

「グッ!くっ」

 まぁ立ち上がれないだろうな。

「卑怯だぞ!そんなの隠してるなんて!」

「あ?あんま舐めてんじゃねーぞ?」

「ひぃ!わ、悪かった!」

「お前だけ助けてやるよ!サンダーショック」

「「「「アバババババ」」」」

「や、やめてくれ!お願いします」

「ふぅ、どこにでもいるんだな!クソガキが!」

「すいません!すいません!」

「はぁ、さっさと行け!」

「お、お前ら!行くぞ!」

「グッ!」

「な、くっ」

 4人を引きずって出ていく男。あとでどうなるかが楽しみだ。


「カッコいいです」

「惚れ直したよ」

「えへへ、守られちゃいました」

「…素敵」

「タカ様、ありがとうございます」

「ん?あぁ。じゃあ行こうか!」

「「「「「はい」」」」」

 とりあえず下調べだ。

 少しネットで調べたが、ダンジョンとは迷路に似た構造を持つものとしてのダンジョンらしい。ゲームと一緒だな。で、階層ごとに分かれているようで5階層毎にボス部屋があるとのことだった。

 まぁ小手調べで少し回って帰るとするか。


 と思ったがもう3階層まで来てしまったので5階層まで行くしかないな。

 敵はゴブリンなどでとても弱いので余裕があるし、倒すと消滅してドロップと言う落とし物をしていく。これが魔石だったりするので冒険者はそれを売って生計を立てているようだ。


 5階層に着くと大きな扉があり、中に入ると扉が閉まってゴブリンウォーリアが出てくる。

 倒すと魔石とゴブリンソードを落としていったのでそれを収納して奥にある台座に手を置くと認識されたようでどこにいくかを聞かれ、最上階しかないのでそこにするとダンジョンから出られた。


「おかえりなさいませ、ダンジョン産のものは買取出来ますが?」

「んじゃこれを」

 とカゴの中に収納から魔石とゴブリンソードを出す。

「しゅ、収納?!」

「あぁ、どうかしたか?」

「いえ。では買い取らせていただきます」

 全部で一万弱か、5階層までだとこんなものか。

「ありがとうございました」

 と帰る途中、駐車場でボコボコにされた男が1人泣いていた。


 まぁ、しょうがないな。

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