第16話 サイラス
「オラオラ!」
「行くぞ!サンダーボルト!」
「あ、ぶねーだろ!」
「避けろ!邪魔だ!」
「うっせぇ!タカ!邪魔すんな!」
と言った具合で邪魔なアキは無視してレベル上げをしている。
ステータス、
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レベル 39
職業 シード
スキル 剣術 体術 槍術 二刀流 索敵 全魔法 魔力循環 気配探知 危機察知 帯電 収納 料理(芽)怪力(芽)瞬足(芽)
ユニーク 才能の種
守護 カイロスの加護
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ちなみに勇者ヤンキーは、
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レベル42
職業 勇者
スキル 太陽魔法 剣術 聖剣召喚 アトミックバスター ファイナルブレイブ
ユニーク 勇者
守護 ミネルヴァの加護
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ケッ!最初から強そうじゃねえかよ!
俺なんか職業種だぞ?シードなんか横文字つけてるけど種だからな!しかもスキルも芽が消えないと使えないんだ。
いかに勇者がチートかってことだよな!
「何考えてんだよ?」
「いや、お前はチートだなぁって!」
「どう考えてもチートはお前だろ!」
「俺のは努力の結晶だ!」
「うそつけ!どーせ魔法もパラパラ読んで覚えたんだろ!」
「丹念に読みましたぁー」
「チッ!ほらきたぞ!」
「わかってるよ!」
こうして東の森から北の森にレベル上げの場所を移し、魔王軍のいる北の森の奥地まで来ると、どんどん敵が強くなって行く。
まぁ、レベル上げにはちょうどいいがな!
そうこうしてるうちに一か月。二か月と過ぎて行く。
途中からアーシェ達は帰した。
今は街で待っていることだろう。
「まだかよ!もう結構進んでるだろ?」
「サイラス?こっちであってるのか!」
「はい!こっちであってます!」
跳躍で木の上に登りてっぺんから見てみる。
「おい!俺たち森に騙されてるぞ!あっちに城が見える!」
「おい!サイラス!」
「チッ!気付いたか!」
と少し後ろに下がりサイラスは戦闘体制にはいる。
「テメェだれだよ!」
「フン!権謀術数のサイラス様だ!元からお前らの仲間じゃねえよ!」
“ザンッ”
と俺が木の上から降りて、
「お前敵なのか?」
「あ、あぁ!そうだよ!お、お前らの敵だ!」
そうか、敵なのか。
「まぁ。いいわ、で?魔王城は分かったぞ!」
「おう!んじゃ行くか!」
「お。おい!なんだよ!俺は敵だって言ってるだろ!」
俺たちに敵意はない。
「んー、俺はお前嫌いじゃないしな」
「だな、俺も嫌いじゃねえ」
と俺たちは魔王城に向かって歩いて行く。
「お、おい!倒さなくていいのかよ!ま、まてよ!」
「んだよ?魔王倒せばいいだけだろ?」
「そうそう、サッサと倒しに行く」
「ま、まだお前らじゃ無理だって!」
サイラスはそういうと前に立ち塞がるが、
「ん?そうなのか?」
「一回行ってみようぜ?」
サイラスは焦っているようだ!
「だ。だめだっての!お前たちが倒されたらどうすんだよ!」
「なに?敵の心配してるんじゃねーよ!」
「お前やっぱりサイラスだわ」
「く、くそ!俺は言ったからな!」
「はいはい」
「分かってるよ!」
「しょ、しょうがねえから一緒に行ってやるよ!」
「素直じゃねーな?サイラスのくせに」
「だな!サイラスのくせに」
今まで一緒だったんだからな。
「う、うっせぇ!お、俺は四天王の」
「は?四天王なんかいるのか?」
「ダッセェな」
サイラスは半泣きだ。
「ほら行くぞ!」
「仲間だろ?」
「くぅ!お、おう!」
ここまできたんだ、あとは魔王を倒すだけだな。
レベルも99だし、勇者はこれ以上は上がらないと思うが、俺は限界突破(芽)があるから多分上がるだろう。でも勇者だけで倒せるレベルだろうからこれ以上上げる必要性を感じないんだよな。
魔王城が見えて来た。
「サイラス!ご苦労だったな!」
「四天王の1人だ」
「だからダッセェっての!」
人間に近いな、ヴァンパイヤか?
鑑定を使うとヴァンパイヤらしい。
「サイラス!お前裏切ったのか!」
「う、うるせぇ!俺はこいつらが負けるとこを見るんだよ!」
「ったく、素直じゃないねぇ」
「ほら、かかって来いよ!」
「ウガァァァァ」
“ザザン”
「…ば、バカな」
俺たち2人に斬られ灰になるヴァンパイヤ。
「弱えぇ!四天王の中で一番弱いってやつか?」
「そ、そんな事はない、一番弱いのは俺だ」
「なら大した事ないな」
「な、なんだよそれ!」
サイラスだってこのレベル上げで強くなっている。
「お前が最弱だったら他はもっと弱いだろ?」
「な、なんでそうなるんだよ!」
「お前も強くなったってことだろ?」
「…まぁな」
「自覚あるのかよ!」
「そ、そりゃあんだけレベル上げしたしな!でも魔王は桁が違うぞ?逃げるのも手だろ?」
「あはは!俺たちはつよいんだから」
「そうだな。サイラス?お前が魔王になれよ?」
「…なんでそこまで」
「ここまで一緒に旅して来ただろ?」
「そうそう、俺らがお前の強さは分かってるからな」
「な、なんなんだよ」
と涙ぐんでいる。
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