【夫婦恋愛】友泉とたっくん〜出産?orふたりきり?

佐伯達男

出産?orふたりきり?

時は、9月の三連休の中日なかびの午後であった。


場所は、余戸ようごのZY(フジのディスカウントストア)の中にあるパン屋さんにて…


アタシ・友泉ゆうみは、いつも通りにサンドイッチを作っていた。


そんな中であった。


同じパン屋さんで働いている37歳の女性従業員さんがダンナさんと4歳の長女と10日前に生まれたばかりの長男を連れてやって来た。


この時、アタシ以外のパート従業員さんたちは37歳の女性従業員さんの前に集まった。


女性従業員さんたちは、生まれたばかりの赤ちゃんを満面の表情で見つめながらよろこんだ。


「かわいいね。」

「パパに似てハンサムねぇ。」


そんな中でアタシは、曇った表情を浮かべながらサンドイッチを作っていた。


時は、午後3時頃であった。


パートを終えたアタシは、佳子と会った。


佳子は、やさしい声で『一緒にコーヒーをのみに行かない?』とアタシに言うた。


このあと、ふたりはZYの敷地内にあるカフェレストランに行った。


ところ変わって、店内にて…


店内のユーセンのスピーカーから1940年代に流行ったジャズが流れていた。


アタシと佳子は、ブレンドコーヒーをのみながら楽しくおしゃべりをしていた。


アタシは、悲しげな表情できょうあったことを話したあと『友泉、たっくんの赤ちゃんを産みたい…』と言うた。


佳子は、おどろいた声で言うた。


「ええ!?…友泉、赤ちゃんを産みたいの!?」

「うん。」

「どうしたのよ急にィ〜」


アタシは、泣きそうな声で佳子に言うた。


「友泉は本気よ…ねえ…佳子…分かってよぉ…」

「わかってよ…と言うても…」

「友泉、50を過ぎてるけど…たっくんの赤ちゃんを産みたいもん…」

「たっくんの赤ちゃんを産みたいのね。」


佳子は、コーヒーをひとくちのんでからアタシに言うた。


「友泉の気持ちはよくわかるけど…リスクが大きいことを承知で考えているの?」

「リスク?」

「アタシが知っている45歳のモデルさんの話しだけど…初婚が41歳…最初に赤ちゃんを産んだのは43歳よ…カノジョは妊娠した当初、高年齢出産のリスクとプレッシャーでシドロモドロになっていたのよ…だけど、カノジョは元気な赤ちゃんを出産したわよ…今現在は育児に夢中の日々を送っているわよ。」

「いいわねえ…佳子が知っているモデルさんが実現できたから、アタシもたっくんの赤ちゃんを産みたい…」


この時、アタシは『たっくんの赤ちゃんを産む。』と決意した。


その次の日であった。


アタシは、土居田町どいだにあるレディースクリニックへ検査を受けに行った。


レディースクリニックの中にて…


クリニックの待合室には、若い年齢のお母さまたちがたくさんいた。


アタシは、不安な気持ちを抱えていた。


それでもアタシは、出産前の検査を受けた。


それから約1ヶ月の間、アタシはスマホのアプリを使って基礎体温・生理の日などをこまめにチェックした。


そして、10月の第2火曜日…


アタシの生理の日がやって来た。


この日は、アタシとたっくんは仕事が休みなのでデートに行った。


ところ変わって、梅津寺公園ばいしんじこうえんにて…


きょうのアタシのデート着は、グレーのレーシーキャミソールの上から白のブラウス…ブラウスの上からロイヤルブルーのニットカーディガンを羽織っている…


下は黒とベージュのボーダーのスカートを着ている…


すあしに肌色のストッキングをはいている…


足もとに、ヒョウ柄のシューズをはいている…


右手に白のトートバッグを持っている…


アタシとたっくんは、おててをつないで敷地内の庭園をゆっくりと歩いた。


その後、近くにある海水浴場ビーチへ行った。


(ザザーン、ザザーン、ザザーン…)


時は、午後2時頃であった。


ところ変わって、ビーチにて…


アタシとたっくんは、ゆっくりと海を見つめていた。


アタシは、たっくんに話しかけた。


「ねえたっくん…」

「かあさん。」

「友泉…たっくんの…あか…」


アタシは、今日は生理の日であるとたっくんに伝えようとした。


しかし、たっくんにうまく伝えることができなかった。


(ドクンドクンドクン…ドクンドクンドクン…)


この時、アタシの乳房むねの奥でドキドキが起こった。


どうしよう…


たっくんにうまく伝えることができない…


この時であった。


たっくんが右手でアタシのスカートをまくりあげた。


待ってたっくん…


まだ早いわよ…


このあと、たっくんがアタシにガバッと抱きついた。


「かあさん…」

「キャッ…」


たっくんはアタシを砂の上に寝かせた後、シューズを脱がした。


その後、スカートの中に手首を入れた。


ダメ…


たっくん…


ああ…


たっくんは、アタシが着ていたストッキングを脱がした。


その後、たっくんは再びスカートの中に手首を入れた。


ダメ…


友泉のオキニのパンティを脱がさないで…


怖くなったアタシは、両手でたっくんを突き飛ばした。


アタシに突き飛ばされたたっくんは、泣きそうな声でアタシに言うた。


「どうして…どうして…ぼくを突き飛ばすの?…ぼくは…かあさんに甘えたいのに…」


たっくんは、泣きながら走り去った。


「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」


アタシは、起き上がったあとくすんくすんと泣きじゃくった。


悲しい…


たっくんにきらわれた…


悲しい…


時は、夕方4時頃であった。


ところ変わって、いよてつ梅津寺駅のプラットホームにて…


ベンチに座っているアタシは、くすんくすんと泣いていた。


そんな時であった。


たっくんがアタシの前に再びやって来た。


たっくんは、アタシにやさしく声をかけた。


「かあさん…」

「たっくん…」

「かあさん…ごめんね…」


たっくんは、アタシに泣きそうな声で『ごめんね…』とあやまった。


アタシは、たっくんの胸に抱きついたあとくすんくすんと泣きながら想いを伝えた。


「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…たっくん…たっくん…ごめんね…ごめんね…たっくん…」

「かあさん…」

「友泉…たっくんの赤ちゃんを産みたかった…だけど…くすんくすんくすんくすんくすんくすん…」


たっくんは、アタシにやさしい声で言うた。


「赤ちゃんは…いいよ…」

「たっくん…」

「ぼくは…かあさんとふたりきりで暮らす方がいい…」


アタシは、くすんくすんと泣きながらたっくんに言うた。


「たっくん…友泉…うれしい…ありがとう…たっくん…」


アタシを抱きしめているたっくんは、アタシの髪の毛をやさしくなでた。


その後、たっくんはアタシに声をかけた。


「かあさん。」

「たっくん…」

「かあさん…大好きなだよ…愛してるよ…」

「うれしい。」


アタシは、たっくんに愛を求めた。


「たっくん…キスして…」


そして、たっくんとアタシはキスをした。


たっくんとアタシは、無我夢中で舌をからませた。


【おしまい】



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