その後…

それからまた時は流れて…


2024年夏…


黛ジュンさんの『雲にのりたい』が発売されてから55年…


長山洋子さんの『雲にのりたい』が発売されてから38年…


…がそれぞれ経過した。


この時、私は64〜65歳になった。


1986年夏から今までの間、私は長崎〜熊本〜鹿児島〜宮崎〜大分〜高知〜関西…を転々としながらバイト生活を送った…


2016年4月からは関西で生活を始めた。


高校の時のセンパイからの紹介でかつて在籍していた私立高校で用務員の仕事を始めた。


それから約8年の間、母校の用務員宅で暮らしていた。


(ミーンミンミンミンミンミンミンミンミンミンミンミンミンミンミン…)


時は、7月末頃だった。


学校のグラウンドで運動部の生徒たちが声をあげながらランニングしている様子が見えた。


私は、ひとことも言わずに用務員のお仕事に取り組んでいた。


また夏がやって来た…


1969年の夏は、楽しい思い出なんかなかった…


だから思い出したくない…


私は、そうつぶやきながら落ち葉拾いをしていた。


【おわり】

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【辛口ヒューマンドラマ】雲にのりたい 佐伯達男 @cfzf5698xp

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