第17話

次の日(9月28日)の朝7時半頃であった。


家の前に農協おちいまの車が到着した。


車を運転していた職員は、車を降りたあと家に入った。


応対に出た理恵りえがやさしい声で『公章きみあきさんを呼びますね。』と言うたあと公章きみあきを呼びに行った。


「ガーーーーーーッ!!」


ところ変わって、公章きみあきがいる部屋にて…


公章きみあきは、強烈ないびきをかきながら寝ていた。


そこへ、理恵りえが部屋にやって来た。


公章きみあきさ〜ん、お迎えが来たわよ〜」


理恵りえは、強烈ないびきをかいて寝ている公章きみあきを呼んだ。


理恵りえは、ものすごく困った声で公章きみあきを呼んだ。


公章きみあきさん!!」


強烈ないびきをかきながら寝ていた公章きみあきは、理恵りえの声で目覚めた。


理恵りえは、やさしい声で公章きみあきに言うた。


公章きみあきさん、農協の人が迎えに来たよ〜」


公章きみあきは怒った声で言いながらふとんにもぐり込んだ。


「やかましい!!やかましいんだよボケ!!」


理恵りえは、ふとんにもぐり込んだ公章きみあきに対して困った声で言うた。


公章きみあきさん、きょうは午後から楽しい球技大会があるのよ…」

「やかましいオドレ!!ぶっ殺してやる!!」


思い切りブチ切れた公章きみあきは、理恵りえを両手で突き飛ばしたあとまたふとんにもぐり込んだ。


公章きみあきさん!!ふとんから出なさい!!お迎えに来た職員さんが待っているのよ!!ゆかりさんが困っているのよ!!」

「ふざけるな!!出ていけ!!」

「もう知らない!!」


思い切りブチ切れた理恵りえは、部屋から出ていった。


再び、玄関の前にて…


理恵りえはお迎えに来た職員に対してもうしわけない表情でわびた。


「もうしわけございませんでした…公章きみあきさんの気持ちが不安定になっているので、きょう1日だけ休ませてください…」


この時であった。


だらしないかっこうをしているゆかりが玄関にやって来た。


理恵りえは、ゆかりに声をかけた。


「ゆかりさん、ゆかりさん!!」

「うるさいわね!!なによ!!」

「お迎えの人が来たわよ!!」

「うるさいわねもう!!アタシはもう会社をやめたのよ!!」

「ゆかりさん!!」

「うるさいわね!!」


怒鳴り声をあげたゆかりは、両手で下腹部のあたりを押さえながら座り込んだ。


理恵りえは、ものすごく困った声でゆかりを呼んだ。


「ゆかりさんどうしたのよ!?」

「うるさいわね!!お腹がしくしく痛むのよ…」

「お腹がしくしく痛むって?」

「うるさいわね!!」


理恵りえは、ものすごく困った声でゆかりに言うた。


「ねえゆかりさん…ゆかりさん…」

「なによ!!」

「今から病院ヘ行く?」

「病院…」

「今から電話をかけるから…」

「どこへ電話するのよ!?」

「だから、病院に電話するのよ〜」

「めんどくさい!!」

「ゆかりさん!!」

「うるさいわね!!」


思い切りブチ切れたゆかりは、両手で理恵りえをついたあと家から出ていった。


「ゆかりさん待ってよ!!会社はどうするのよ!?」


理恵りえは、ゆかりを追いかけるために外へ出た。


この時、迎えに来た職員さんがものすごくオタついた表情で『時間がない…』となさけない声で言うた。


結局、ゆかりと公章きみあきは気持ちがけだるいことを理由につとめを休んだ。


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