2メートル。

崔 梨遙(再)

1話完結:171文字

 若い頃の、懐かしい話。


 広告代理店で働いていた頃、僕の隣の席の男の子が、風邪でもひいたのか? マスクもせずにずっと咳き込んでいた。しばらく何も無かったが、やがて男の子の前の席の女性が立ち上がった。


「あんたなぁ、咳は2メートル飛んで来るんやで!」


 ブチギレモードの女性社員に怯みつつ、男の子は言った。


「いや、5メートル」



「余計にアカンやないかーい!」







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

2メートル。 崔 梨遙(再) @sairiyousai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る