ダメ人間の社会人日記

鈴木 正秋

敬語基礎

「敬語基礎」という講義を再履修したい。

社会人になってから二週間目にふと思ってしまった。



大学生の時は自分よりも立場や年齢が上の人と話すことが少なく、話すとしてもバイト先の上司か先輩だけで、丁寧語の「ですます」口調さえ使っていれば大丈夫だった。



そして、社会人になってからも、上司と話すときはそれで大丈夫だろうと思っていた。


しかし、現実はそう甘くはなかった。



「学生気分は終わりにして、社会人らしい言葉遣いをしろ」



入社して数日目でそう注意をされてしまった。


社会人らしい言葉遣い?つまり丁寧語だけではなく、尊敬語や謙譲語を使えということか。

だが、全く上手くいかない。



僕は基本的には人と話すのは大好きで、得意だと思っていた。

しかし、それは学生気分の敬語を用いた場合のみで、正しい敬語を使おうとすると、言葉が詰まってしまう。



今、言おうとした言葉は尊敬語?それとも謙譲語?

丁寧語ではないことはわかる。



正しい敬語を使おうとすればするほど、言葉が浮かんでこない。



それを職場の先輩に相談をすると、「敬語って小学生で既に習っているし、大丈夫だよ。俺の息子ですら、小学校でもう習って、敬語を話せるようになっているし」と言われた。



つまり僕は敬語という点においてだけなら、先輩のご子息に完敗している。



ああ。

「敬語基礎」という講義があれば、ぜひ再履修させていただきたい。

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