第4話 密室殺人
生存者
圭 三滝 暴念 源田 根岸 長宮
美緒 葵 光莉
死亡者
おばちゃん 愛花梨 目田
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全員が目田の部屋に集まる
三滝「右目に何か針の用なもので刺された跡がある。誰かに毒のついた針で刺されたんだろう」
圭「でも今回はおばちゃんや愛花梨と違い部屋の入口を見張っていたんですよ! ここは二階で外から侵入する事もできないし」
長宮「密室殺人のようだね」
暴念「くそっ! 何がどうなってんだ!」
光莉「ま、こんな奴殺されて当然だけどね」
長宮「それを言うなら君もね」
根岸「長宮...君は確か昔クラスメイトを殺していたと言っていたが、その殺し方って」
葵「画鋲の先端に毒を付けて...」
根岸「そう、今回も同じ殺され方だよね」
長宮「確かに似ているね、しかし問題は殺され方じゃない、何故殺されたかだ」
三滝「確かに目田は殺されて当然の人間だが、逆に言えば全て正直だった。嘘をついていないのに殺された、と言う事になる」
暴念「それじゃあもう誰も安全じゃないな」
圭「そんな...」
三滝「もう1つ気になる事がある。目田が犯人じゃ無かった以上、死ぬ前に言っていた美緒についての事が気になる」
美緒「私?」
三滝「殺人を楽しんでいるとか何人も殺したとか」
圭「それはあいつの嘘で」
美緒「いいの圭! 正直に言うわ。私は圭の殺人を手伝った以外にも、何人も人を殺してます」
全員が驚く
葵「...え? 嘘だよね?」
美緒「本当なの...でもここでは1人も殺してはいません。信じて貰えないなら拘束していただいても結構です」
圭「本当です! なんか庇い方間違ってるかも知れないけど、美緒は毒とか爆破とか、あんな殺し方は絶対にしません!」
場に沈黙が流れる...
長宮「まぁいいんじゃないの? 全員が美緒に気を付けてれば大丈夫だろうし」
根岸「事情は聞かないが、なんせ圭が言うんだ。信じるしかないな」
圭「根岸さん...ありがとうございます」
その後全員で目田と愛花梨を外に運び食堂を綺麗にしてお昼を皆で食べる
三滝「気付いたら15時だな」
美緒「葵、嘘ついててごめんね。でも本当にもう殺しなんかやってないわ!」
葵「私は美緒を信じてるよ! だって一緒に部屋にいても私の事を殺そうなんてしなかったじゃない」
美緒「葵...ありがとう」
根岸「皆ちょっといいかな? 犯人についてなんだけど、1つ疑問があるんだ」
皆が根岸の言葉に耳を傾ける
根岸「俺達は過去に過ちを犯し、それはどれも名前は伏せられてたとは言え大きく報道された。長宮さんや三滝さんも犯人だとバレてはないが当時かなりの容疑がかかっていた」
暴念「それがなんだってんだ?」
根岸「でも圭の話しを聞いてると、圭と美緒の事件だけは全く世に出てないんだ」
源田「なるほど。何故犯人は圭と美緒が殺人鬼と言う事を知っていたのか、と言う事か」
圭「確かに小さくニュースにはなったけどどの事件も行方不明や事故として報道されていて美緒が関わっている事なんか分かり用が無いです」
長宮「全部事故とかで処理って、天才殺人鬼だね、フフッ」
葵「やめて下さい! 美緒にだって事情が」
美緒「いいの葵! ありがとう」
三滝「つまりまとめると、美緒か圭は自分から誰かに罪を犯した事を話さないと犯人の耳に入るわけ無いんです」
美緒と圭「自分から...あ! 南一郎!」
その名前に全員が反応する
三滝「あいつか...」
源田「小説家か...」
光莉「あいつ...」
葵「あの人...」
長宮「あのやろう...」
根岸「あの人が...」
暴念「くそっ! あいつか!」
三滝「どうやら皆 "南一郎" に会っているようだね。あの天才小説家に秘密は守るからと過去の過ちとその時の心情を話して高額の報酬を貰った」
根岸「ええ、小説のネタにはリアルが欲しいからと。約束を破る用な人にも見えなかったし全て正直に話した」
美緒「私も半年前くらいに家にハガキが届いて圭と一緒に行ったわ。南一郎いわく、私が殺した被害者の中に南一郎の知り合いがいて、私の仕掛けたトリックに気が付いたらしいわ」
皆も半年前くらいに招待が来たそうだ
光莉「でも南一郎って確か」
圭「ええ、4ヶ月前に殺されています。犯人は分かっていません。もしかしたらこの中の誰かに...」
源田「なら今起こってる事件は全て身内の復讐って事か。南一郎の遺産を継いだ者ならこんな屋敷の仕掛けは簡単に出来るだろうな」
長宮「嘘をついたら殺すってこの事だったのか、南一郎を殺した奴が正直に名乗り出れば犯人の復讐は終わり俺達は解放される」
暴念「でももう死んじまった目田や愛花梨やおばちゃんが南一郎を殺した犯人かも知れねぇだろ」
美緒「全員殺すつもりなのかも...」
長宮「君には犯人の気持ちが分かるのかな」
葵「だからっ!!」
葵は美緒がバカにされる度に怒っている
光莉「まぁ簡単な事っしょ。南一郎の身内見つけりゃそいつ犯人で決まり」
圭「僕と美緒は幼稚園からの幼馴染みです。身内に南一郎程の人間がいればお互い認知しているはずです」
美緒「ええ、その通りです」
三滝「なるほど。じゃあ2人の容疑は晴れたとして、他の人達はそれを証明する方法が無いな」
暴念「光莉、お前たしか金持ちの父に事件もみ消してもらったって」
光莉「ちょ! うち父親政治家だし!」
圭「あの! この中に犯人がいないって言う可能性ありませんか? どこかに別の人間が屋敷の中に潜んでるとか」
三滝「探偵の僕としても一理あると思う」
長宮「探偵なら目田の殺人トリックくらいパッと解けよな」
三滝「んんっ!(咳払い) 皆で建物や外を探索してみようか」
源田「昼食の時間が遅かったんだ、皆で行動すると日が暮れる。何グループかに別れて行動するのがベストだな」
こうして皆は力の弱い女子を分散させて3つのグループを作った。
美緒・圭・源田グループ(建物から離れた林)
光莉・長宮・暴念グループ(建物)
葵・根岸・三滝グループ(建物付近の外)
圭達のグループはおおざっぱに書いてある地図を持って林の探索を始めた。
美緒「意外と建物の裏の林は広いわね」
圭「あぁ、でも旅館にあった地図だと500m程で崖に突き当たるはずだ」
たったの500mだが、景色の変わらない林では木に印を付けてこなかったら簡単に旅館に戻れないだろう
美緒「どこに犯人が潜んでるか分からない。慎重に進みましょう」
圭「そうだな、皆離れないように...てあれ!?
源田さんは?」
美緒「源田さんー! どうしよう、こんな林の中で」
圭「探そう! おーい源田さんー!!」
美緒「源田さーん! 殺されちゃうよー!」
圭「源田さ......ておい! 美緒ー!」
圭は源田を探す途中で美緒ともはぐれてしまった
美緒「あれ!? 圭もいなくなっちゃった!
どうしよう! これって誰かが殺されるパターン...」
一方行方をくらました源田だが、実はわざと圭達を撒いていたのだ。
源田「フフッ、なるほど。手紙の内容は本当だったか」
今朝、とある人物から貰った手紙と一緒に入っていた地図の目印の所へ行くと、そこには報酬一億円の入ったアタッシュケースが置いてあった。
源田「報酬はいただいた。仕事はきっちりさしてもらうぜ、×××さんよ」
ドスッッ
源田は頭を巨大な石で思いっきり殴られる。
源田「う...お前...裏切ったな...」
ドスッッ、ドスッ、ドスッ
何度も頭を殴られ、源田は息絶えた
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