第12話 2024/06/25 東北のヤンキー
これは、どこかの旅の途中で聞いた話だ。韓国であったかもしれないし、アメリカであったかもしれないし、あるいは九州だったかもしれない。話の時代は1990年代初期。ロケーションは、夏の東北。
あるバック・パッカーが宿代を浮かすために駅のホームに新聞紙をひいて寝ていた。そこに、バリバリバリと轟くマフラーの音がして、男たち三人が改造バイクでやってきた。彼らは金髪にパーマをかけて、リーゼントにしていた。
ヤバい、ヤンキーが来たぞ。絡まれたら嫌だなーとバック・パッカーが思っていたら、頭株が、
「こんなとこで、何やってっぺ?」
「い、いやー、ホテル代浮かそうと思って駅で野宿してんすよ」
「なんだよう、じゃあ、うちんち泊っていけよう」
と。田舎のヤンキーって優しいでと彼は言っていた。
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