第13話 日焼け止めと漂白剤
まだ6月中旬だというのに、もう日差しは真夏のそれですよね。澄み切った青い空の下、町中が明るく輝いているみたい。日差しが明るい分、街路樹が作る影は、どの季節より濃い影を歩道に落としていて、そのコントラストがまた美しい・・・。
とか言っている場合じゃないのです。ぽっちゃり色白の私にとっては、厄介な季節がやってきたって感じなのです。
人類がフロンガスで大気圏のオゾン層をぶっ壊して、さらにさらに強くなった紫外線。何でも紫外線って、6月が一番強いそうですね。その紫外線、私は、子供の頃から本当に苦手でした。
私は基本、日に焼けないタイプなのですが、さすがに子供の頃は、毎日、外で遊んでいたら、少しは焼けました、健康的に。ですが、海とかプールなどで一気に日差しを浴びると、日焼けを通り越して火傷になってしまい、夜には背中と肩周りに水ぶくれでき、ついでに熱も出し、一晩中、濡れたバスタオルを羽織って、べそを掻くはめになりました。
と言うわけで、特に大人になってからは、日焼け止めのない生活が考えられない私なのですが、春、秋、冬は、顔と首位を塗れば良い日焼け止めが、夏となるともう、大変なことになるわけです。足は、若干捨て気味ですが(どうせ太いし)、腕は放っておく訳にもいかず、半袖の季節は日焼け止めを塗りたくるのですけど、これがねぇ、服に付くのですよ。
つい先日、去年買った、お気に入りの白のTシャツを着ようとしたら、首の周りや袖周りに薄黄色い汚れが。洗濯したのに落ちてないこの忌々しい汚れは、恐らく去年の日焼け止めだろう。私は、仕方なく、シャツを着るのを諦め、翌日、石けんで部分洗いをしたあと、洗濯機に放り込みました。が、どうもあまり落ちていないのです。
そう言えば、日焼け止めのシミは、メイク落としを使うと良いとどこかで見たな。早速、その部分にメイク落としをつけてもみ洗いをしたけど、あまり落ちてない。ならばと、洗濯用の漂白剤につけてみたのですが、これまたぱっとしない。で、短気を起こした私は、台所用の漂白剤を持ってきて、それにつけてみたのです。
ま、ちょっと生地が傷むかもしれないけど、とにかく私はシャツを真っ白にしたかったので、この際、かまわないと思ったのです。
さて、数分後、さすがに真っ白になっただろうと思って見てみたら、なんとなんと、首や袖回りを中心に、日焼け止めを塗った腕が触れたらしい脇の辺りまでもが、見たこともない鮮やかなショッキングピンクに染まっていたのです。
こんなファンキーな変色を初めて見ました。あまりにも綺麗なピンクなので、怒りたくても怒れない感じ。スマホでググってみたら、一部の日焼け止めは、塩素系漂白剤と反応して、ピンク色になるらしいですね。随分、たくさん記事が出てきたから、私と同じ失敗をした人は、結構いるのかもしれません。
それにしても、お気に入りの白ティーが、いくらファンキーなピンク色とはいえ、こんな変なまだらになってしまって、と、私は悲しくなりました。
ですが、その記事によると、染まっているのは日焼け止めで、生地は染まってないので、日焼け止めさえ落ちれば、ピンクもなくなると言うことでしたので、諦めずに洗い続けることにしました。私ではなく、洗濯機に洗って貰うって事ですけど。
自慢ではありませんが、私、あらゆる家事の中で、洗濯が一番嫌いなのです。だから、部分洗いも適当だったのだと思います。きちんと部分洗いが出来ていたら、Tシャツをまだらピンクにすることもなかったと思います。でもいいの。嫌いだから。これからも洗濯は一生懸命にはやりません。
結果として、洗濯機で五回洗ったら、真っ白なTシャツに戻りました。
ああ、よかった。
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