江戸川愛璃と恋をして。【なつめなつのサブ垢】
棗ナツ(なつめなつ)
『Vガチ』について語っている回
Vガチが私にとってどれほどヤバい作品か語るだけの回
昨日、しばらくエタっていた「Vガチ」というコンテンツを思い出した。
………というのも、「そういえばそろそろ誕生日のキャラ居たなぁ」と気付いたからである。結果それは若奥様(若村つぐみ、4/25生まれ)であった訳だが。
そして、読み返した。
―――めちゃめちゃ笑って、めちゃめちゃ心を動かされた。
自分で言うのもおかしな話だが、私はこの「女VTuberになって世迷い言吐いてたら、同僚の女の子たちにガチ恋されてた。」という小説が誰より好きである。
作者本人が言うのも気持ち悪い話だが、Vガチの執筆に熱中していたころは毎日のように内容を読み返し、爆笑していた。
…………まぁ、実生活が忙しくなるにつれて更新頻度が落ち、最高で月間5位になるほど走っていたランキングが落ちていく様を目の当たりにし、読者様の継続を求める声に応えられないまま、エタってしまった訳だが。
エタり始めて1ヶ月半経つが、その間たくさんの小説を書き、投稿した。
ただ、そのどれもが続かない。
思った以上に星が得られない。
思った以上にフォローが伸びない。
思った以上にモチベが上がらない。
結果、10万字近く乱雑に投稿したものの、まともに形になったのは『悪の魔法少女になった(以下略)』という、TS変身ヒロインものだけだった。しかも現在エタっている。
そうして私はようやく気付いたのだ―――
Vガチという作品が、どれだけ奇跡的な作品だったか、ということに。
◇
Vガチを語るうえで、重要人物が2人いる(勿論全員がメインキャラなのだが)。
それ即ち―――江戸川愛璃と、鈴堂うらら。
江戸川愛璃は、私自身の投影である。
演技性パーソナリティのメンヘラ、めんどくさい、テンションが高い、などなど、私の性格をデフォルメし創作に落とし込んだ。
お笑いやラップ、アニメなどの趣味嗜好に関しては、モロ私自身である。
彼女の過去に起こったことは流石に創作だが、私自身が感情移入しやすいよううまくオーバーラップさせている。
…………というか、その場の思いつきで始まったVガチを20万字を超える大作まで持ってこれたのは、江戸川愛璃という代弁者を通し、私がやりたいことを書き続けたからなのだろう。
私の創作物を追っている方ならお分かりの通り、私の作品群には必ずと言っていいほどメンヘラの女が登場する。
それは、ただ単に性癖であるだけでなく、私自身が救いようの無いメンヘラだからであり。
その感情移入先として、Vガチでは江戸川(そしてうらら)が、『悪の魔法少女』では浅井雪菜や足利沙夜歌が登場している、ということなのである。
逆に言えば、今現在に限れば私は、メンヘラが出ない物語は書けない。
何なら勢い余って、クソデカ感情バトロワとかいう、登場人物全員メンヘラな物語を書くくらいである。あんまり評判良くなくて一旦2話で完結させたが。
江戸川愛璃は、ある意味では私の可能性の一つであり、別世界線の私だと思って物語を書いている。
彼女がエヴァにハマったり、首絞めにハマったり、トップにハマったりしたのも、現実の私にリアルタイムで影響を受けている。
何なら彼女、現実世界にも侵食してきた。
最たる例は、Vガチを書いてからというもの、私が付けるアクセサリー(主にピアス・イヤーカフ)の量が増えたことだろう。
さらに、愛璃がやっていた『最終手段』、つまり自分の首を絞めて集中力を高める方法を現実でも取り入れた。ちゃんとアドレナリン出て集中力は高まるのだが、絶対に真似してはダメ。
あと、今日大学の実習で『ヘマする外科医師役でロールプレイをやってください』と言われた時、なぜか私は本名じゃなく江戸川愛璃という名前でプレイした。楽しかった。
ここで、鈴堂うららについて語りたい。
以前近況ノートで、この作品は『ぶいでん』から多大な影響を受けていると書いた。
私はあの作品のファンで、同期は4人がいい、というところからこのキャラが作られたのである。
しかし、愛璃とまもり、時子に比して、うららの初期案は適当だった。
愛璃は身近というか私自身からキャラを作り出せるから幾らでも引き出しがあるし、時子はドSお嬢様という分かりやすいキャラで創作は容易。まもりは初期だとゲーヲタでなく百合な女医がベースだった為、私の経験を上手く転用できた。
…………対して、うららというキャラは掘り下げが上手く進まなかった。コスプレもダンスも芸大生も掘り下げが中途半端。なまじアホキャラのせいで愛璃とのガチ恋戦線にも参戦しにくい。
故に彼女は、改稿前の10話(1期生夫婦登場回)時点では、ヒロインレースにおいて圧倒的最下位だった。
が。
うららという女は、自分で動いた。
創作をしている方、TRPGに親しい方などは、『キャラが自分の範疇を超えて動いてくれた』という経験をした方がいると思う。
今回の作品において、最初にそれをしてくれたのが、愛璃ではなく、うららだったのだ。
先ほど申し上げた通り、愛璃の独白はほぼほぼ私の言いたいことである。
1章ラストで愛璃が『本当の私なんて誰も見ていない』と叫んでいたが、これもその一つ。おそらく私や愛璃と同じ演技性パーソナリティをお持ちの方に共通した思考なのではなかろうか。
…………で。
この鬱屈した愛璃の感情に対し、鈴堂うららはこう返した。
『みんな、愛璃のことを見てる。
みんな、愛璃が大好きになった。
だから、素の自分でもいいの。』
スマホのメモアプリにさらさらと流れていくこの文字列。
私の脳が作り出したテキストではあれど。
私には、鈴堂うららという女の子が、自分の言葉で話してくれたような気がしたのだ。
そこからというもの。
うららは、愛璃の心を溶かしていく。
極めつけは、3章最後のこの言葉。
『愛璃ッ!!!愛してるッ!!!心の底から、世界で一番、宇宙で一番、次元で一番、愛してるッ!!!好き!!!!!大好き!!!!大大大大大好きッ!!!!』
こんなふうに全面に好意を出してくれる女の子。
こんな子が居たら、ボロボロの愛璃も頑張れる。
だからこそ、愛璃はこの少女の隣にいる。
―――いやきっと、それだけでなく。
私自身が、愛璃を通して。
鈴堂うららという女の子に、恋しているのだろう。
だから、Vガチという作品は、私にとって特別で。
キャラたちが自分で動いてくれるから、私にとって奇跡なのである。
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