Hell keeper ~警視庁 天晴組~
空山羊
第1話 パパが死んだ日~前編~
2043年11月。
長い長い残暑が終わり、秋という言葉が虚しくなってしまうような、そんな冬の様な寒さが訪れた日にパパが亡くなった。
パパは昔から言っていた。
「パパは60歳になったら死んじゃうけど、
なんで、パパはそんなことを言っていたんだろう?
なにかあったのだろうか?
「・・・」「・・・ん!」「・・・さん!」「みかさん!!」「澪華さん!!!」
ハッと目を開けるとそこは江央区
「みかさん大丈夫ですか?今日くらいお休みになられた方がいいじゃないですか?」
そう言って心配そうに声を掛けてくるのは、私のバディの
今、私たちは殺人現場にいる。
なんで殺人現場にいるかというと私は刑事だからだ。
警視庁 刑事部 捜査第一課
私は小さいころからの夢であった刑事になった。
これもある意味パパの影響だったのかもしれない。
また、パパのことを考えてしまった。
今は事件に集中だ。
「南川。状況。」
「はい。被害者は
「トラブルや目撃情報は?」
「トラブルはそれなりにあったようです。ここ最近ですとホストクラブの女性客と金銭トラブルがあったようです。目撃情報は特にありません。」
「第一発見者は?」
「第一発見者は
「被害者と目撃者の接点は?」
「いえ。特にないそうです。それに齊藤さんはあの有名企業が多くある中京区豊銀にある一流企業の部長さんらしくって玉田と接点を持つような感じじゃないですね。それに金銭トラブルとかも特にないようですし。」
「そうか、、、」
そう言って目を閉じる。
するとパパが昔私に言っていた事がよみがえってくる。
「いいか
目を開ける。
やることは決まった。
「南川。齊藤さんをもう一度洗え。それと、発見時に靴などに玉田さんの血液が付着しているおそれがある。そちらも調べたいので協力してもらって鑑識に出すように。あと、犬にも血液が付着している可能性がある。そちらも調べるように。それとホストクラブに行って金銭トラブルの情報を徹底的に引っ張ってこい。従業員についても洗いなおせ。それと玉田が風俗店を経営していないかも含めて調べろ。」
「はい。わかりました。」
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