第2話
彼女と、初体験したのは、強引な流れで、彼女の家であった
彼女は、毎年、家族で、海外旅行に、行っていたらしいのであろうが
その年は、両親に、部活が忙しいから、いけないと、言って居たと言う
私は、部活帰り
彼女に、今日あたりで、そろそろ、半袖に、衣替えを、しようとしていた
長袖を、掴まれて、振り返った
誰だろうと、その相手を見ると
彼女は、わずかに、私の方へと、袖を、手繰り寄せるように、引っ張ると
声を、私にだけに、聞こえるように、ひそめ
私の顔を、見て言うのである
「今夜、私の家に、来て」
帰り道、私は、一連の話を、彼女から聞いた
本当に、彼女は、自分でいいのだろうか
私は、数あるうちの一人になるだけなのではないだろうか
いや、家族を、振ってまで、彼女は、私に、何を、望んでいるのだろうか
私たちは、つつがなく、全てを終わらせた
彼女は、はじめは、痛がったが
しかし、体育会系のせいなのか、それとも、ある程度、予想が、ついていたのか
そのうち、恥ずかしさからくるのか
どうかは、分からないが
その体のこわばった、緊張は、ゆるみ
次第に、私に、その体を、預けてくれた
結果として、私も、逝くことは出来た
彼女が、買っておいてくれた
あの小さなコンドームの箱は、私が、結局
初めて、買うことなく、彼女のおぜん立ての中で、使う事になった
学校の授業で、配られたことはあったが
私の財布の中身を、妹が、面白半分にあけたとき
風船として、私の元から、巣立ってしまっていた
考えてみれば、彼女が出来たと言う事は、こういう事になる可能性も、考えて、買っていて、不味いはずはなかったのであろうが、私は、実に、ふがいなく
ただ、流れに、濁流に、押し流されるように
そして、彼女の中が、数度ヒクついた時
この行為は、sexは、終わりを告げた
彼女の中から、何かが、抜けたように、私の体の上に、体重が、存在した
そんなものは、生まれてこの方、それこそ、小さいときに、誰かから、抱きつかれたりするような
そんな、子供を作るような、行為とは別の
そんなものを、連想させたが
しかし、現に、私の上に、自分一物の入った
別の誰かが
良いボディーソープなのだろうか
匂いをさせて、安心して、そこにいる
私は、彼女に
「大丈夫だった」
そう聞くと
彼女は、頷くと、軽く、頭を、私の胸に、隠すように、こすりつけると
わずかな、吐息が、胸から聞こえてきた
その恥ずかしがるような行為を見ながら
私は、一度も、来たことのない
他人の家の
それも、女性の
いや、彼女の部屋の
それも、彼女のベッドの上に、裸で、抱き着かれながら両者
寝ている
その目は、彼女でも、性的興奮でもなければ
ただ、天井を、見ていた
私は、どうして、ここにいるのだろう
これが、男に、大人になったと言う事なのだろうか
私は、いきなり、紙コップが、そこが抜けて、水が、落ちていくような
奇妙な驚愕するような、感覚に、陥っていた
何が、不満なのだろうか
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