第5話生き残る為には、何でもしないと

第5話 生き残る為には、何でもしないと


 異世界5日目 朝

 嫌な目覚めだ。二度寝はしたがスッキリとしない。

 どういうことだよ?ジョブはない!

 間違えではないよな!だってクソ陽キャ共は勇者とか、賢者、聖女とか言っていたな。

 なら、なぜジョブはない!

 クソ!腹が立ってきた!ふざけるな!

 そして、あれだけ執拗に白い手を出してまで、異世界召喚させたのにスキルが一つもついてない!ふざけやがって!


 だが、ここに厳しい現実があった。

 あの城の奴らは、この事を知ったから捨てたのだろうな。

 あのクソやろう共が!良くもこんな劣悪な世界に入れやがった…? いや、住環境ではトイレ以外は、人のろくでなし度とかは、変わってないのか?

 

 あれ?どちらかというと、剣を振ってストレスが少し消費した?

 あれ?

 劣悪すぎるって、環境ではないな。


 う~ん。地球では劣悪だったからな~、と食堂のある一階に降りてきた。

 は?朝食付きの一泊だったのでは?

 は?売り切れ?返金はしないだと!

 そこに、冒険者ギルドの職員を名乗る奴が来たけど、怪しいな。

 なにのようだ? あ、そうだ報酬もらわないとな。


 冒険者ギルドの職員の顔がひきつる。

 なぜひきつる?おかしくないか?

 

 ドンベ亭か。覚えておこう。主人の顔とかも写真で保存。

 

 さて、街の冒険者ギルドに行くと…ハァ?アイツラ、逃げ出したあと行方不明だ?

 へ~。で、報酬は?

 冒険者ギルドマスターによると、支払えない?

 モンスターの素材を全て売ったとしても、街の領主に損害補填をするって決まりがあるから、足りないのだと?

 あ~、だからアイツラ、報酬が出ないとなって逃げたのかよ。


 という事だと言って終わらせようとするギルドマスターに、「通常業務は?」ときいた。


 「報酬は、そちらの要請を飲んで交換に応じよう。報酬は冒険者ギルドのランクアップだ。

 嫌だとか、あ、そうか、実力不十分だというなら、そこにいる筋肉ダルマを焼いて、証明しようか。」


 ギルドマスター

「フン!出来るのか?」


「確実にできそうだな。あのクソワニ?正式名はバーサーカーアリゲーターなのか?こいつよりも弱そうだからな。

 討伐させずに、オレの方に来たのが証拠だ。」


 貴様!という声が出ると同時にファイヤーランスを出してみた。


 す、すいませんでしたー!

 土下座する焦げた筋肉ダルマこと、サブギルドマスター。


 真っ青なギルドマスター相手に、オレはめでたくCランクになった。

 

 さて、昼だ。

 国外脱出手段が手に入ったので、機嫌よくこの街を離れる事にした。

 できれば、情報が欲しいな。地図とか。

 乗り合い馬車の地図を見ると行き先のいくつかは黒塗りになっている。


 だが城に向かうには、まだ早い。それだけの力はない。

 どうせ奴らはチートスキルだらけだろうから、力をつけないとな~。

 地図が欲しい。そして、のどかな安全なモンスターを討伐して、レベルを上げる事ができるところだ。


 いや、無いか!安全ならモンスターは出ないよな。

 国外に出るのに、足りないものを揃えるしか無い。

 乗り合い馬車に乗って、行き先不明の旅に出てみた。



異世界5日目夜。


 隣の街に来た。

 さて、前回の教訓から素泊まりで宿に入る。

 ふ~、旅商人の情報はためになるな。

 同じ名前にしたって事は、犯罪率が高くなるって事だよな。

 どこの街かわからなくてして、まさか…王国が略奪する?


 あ、そういえば、俺から何か取ろうとあのクソ王女が命令していたよな?

 そして、奇妙な事がわかった。日に2回出る冒険者新聞って奴を買ったけど、文字が分からん!やはりカンピューターでは駄目だ!


 なので、本屋に行っての文字の教科書の魔導書をかった。

 触ると、発音が出て来る。スマホであるのよな~。便利だな。

 そして面白くなって、他の魔導書の古本も買った。

 水魔法の魔導書か!水問題が解決したら、死亡率も減る。

 まずは文字を覚えるべし。

 


異世界6日目 朝 大雨

 乗り合い馬車も馬が保たないというので、運休だ。


 宿で文字の練習と、火魔法の練習をする。

 安定するファイヤーを使い続けて、溶接できるバーナーを作る。

 それを維持して魔力を使い切って、寝る。

 それを繰り返しているとバカほど魔力の総量が上がっているのがわかる。

 もう、面白くってやめられないよ。

 そして、そんな事をしていたらスキルができた。

[ガルシアーナ言語]

 は?どうもこれがこの世界の言語?

 そして、[この世界の言語、ガルシアーナ言語を会得しました。よって(異世界言語カンピューター翻訳)は、終了します。

 スキル[能力]を会得しました。]



異世界6日目 夕方

 そして、既に夕方になっていた。

 オレは、防具屋に行って雨具となるものを探すが、無いという。

 定食屋に入って、食事をしていたら乗り合い馬車の護衛の冒険者パーティがいたので何気なく聞いていたら…オレから何かを奪ってこいという、冒険者ギルドからの強制クエストが来たと言うのだ。

 どうも、みんなこの王国の事をクソバカ王国って呼んでいるみたいだな。

 まさか、本当の名前か?

 そのクソバカ王国からの強制クエストだという。

 何を狙っているのかがわからない。

 どうするか?捕まえて聞くか?




 


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