老夫婦の愛
大学からの帰り道。
風の強い日だった。
淡い青と紫が映えている紫陽花はゆさゆさと揺れてうまくカメラに収めることができない。
ふといつも綺麗なガーデニングだなと思っていた家の前を通ると、老夫婦がプランターに植えられた木が風で折れるのを抑えている。さらにそれを添え木で固定しようとしていた。
ガーデニング愛好家には当たり前のことかもしれないが、ここまで気にかけてやることが愛なのだろうか。ただ見てたのしむだけでない、水をやるだけでない、風の強い日に当てる添え木。その慈しみがすごくあたたかなものに感じた。綺麗なガーデニングには、その裏に老夫婦の愛がある。
そういうものの愛し方をしたいなと思った。
揺る庭木、支える添え木のあたたかさ。
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