死者と俺との天下統一 〜史上二人目の五大国を統一せし男へと〜
シュー
出会いと決別編
第1話 英雄との出会いは突然に
やっほー読者諸君、いきなりだけどみんなは努力ってしたことある?どんな努力でもいいんだ勉強にしろスポーツにしろ戦闘にしろ自分のできる最大限の力で持って目標を達成しようとしたことはあるかい?
あいつと出会う前の俺は自信を持ってそんな経験があるって言えなかった。
だってそうだろ、努力の目標にもよるけどさ俺の目標は何か一つでもいいから同年代の誰にも負けない何かを作ることだったんだよ。
でもね一つも作れなかったんだ。理由は単純、負けたら次の種目次の種目って割り切って諦めてきた人間だったんだ。
そんな人間が努力しているかって言われたら微妙だよね。だって努力ってのはあくまでも自分の目標達成のためにやっていることなんだから。目標も達成できてない俺が努力しているって自信を持って言うのは本当に努力している人に失礼だしね。
だけど俺はあいつと出会って変われたってそう思うよ少なくとも今はね。「努力は裏切らない」この言葉が本気だって思える今はね。
「今日も俺の勝ちだな」
兄のルーカスが地面にキスをしている俺にそう言った。
「これで俺の63連勝、気分はどうだい?ルーク♪」
「いつも通り悔しいしか言葉がでないよ」
いくら兄が天才と言われる男だとしても悔しさは拭いきれない。また負けた、その事実だけが俺に重くのしかかってくる
この世界には五大国と言われる圧倒的な力を持つ国が存在する。名を武国、魔国、法国、商国、理国と言う。
俺はと言うと武国の公爵アスタクル家の次男ルーク・アスタルクだ。そして今俺の隣にいるのが兄のルーカス・アスタクルだ。この国で一番武術が強い武王の名を関する男、つまりはこの国最強だ。
そんな男に1週間に一度だけ挑み続けて1年ちょっと経つわけだが全く勝てる気がしない俺の目標であるなんでもいいから世代ナンバーワンそのうちの武術ナンバーワンの最もでかい壁なわけだがいつかは超えてみせるそう決意している。
「まだまだだねルーク」
少し遠くから俺と兄の戦闘を見ていたミアが言った
ミア・コーチェルト魔国から武国の学校に留学してきている公爵家の長女俺の魔法世代ナンバーワンの一番の壁だ。魔国で負けなし武国にきてからも兄さん以外に負けなしというほどの強者ではあるがいつかは勝つ。
「闘志をたぎらせてるところ悪いんだけど服装乱れてるからクリーンの魔法かけるよ」
「悪いな」
「別に好きでやってるだけだし」
「ならありがとうと言っておく」
「ば〜か最初からそれだけ言っとけ」
そんな不毛な会話をしていると
「イチャついてるところ悪いがこれから家族で予定があるんだようちのルークは」
「「いちゃついてない」」
「どっちでもいいから行くぞルーク父上たちを待たせてる」
そうして兄に連れられて俺は父上たちのもとへと向かった。
呼び出されていた城の近くに父上と母上の二人がいたため俺は要件を聞くため二人の方へと向かった。
「父上、母上何か御用でしょうか?」
「突然で悪いが一人は姫の相手を一人は明日からオープンされる博物館の最終チェックを頼まれてくれるか?」
「そりゃまた随分と急ですね?」
「姫が武王を出せとうるさいのでな」
どっちがどっちの仕事をするかはあらかじめ決まっているようだ。
「では仕事の方始めさせていただきます。他に人はいますか?」
「特に呼んでいないが必要になれば言ってくれ」
「了解しました。それでは行ってまいります。」
博物館に着き他に人がいないことを確認し、独り言を始める
「どいつもこいつも仕事を押し付け、努力を押し付け俺に何を期待してんだよ、まじで俺の好きに生きせてくれよ!」
ルーク・アスタルクその男の本性はひたすらな怠惰であり面倒くさがりなのである。
ではなぜそのルークが努力をするのか
理由は単純である。人から罵声や怒号を浴びるのが非効率的だと考えるからこその行動でる
そこに少しでも世代ナンバーワンになると言う思いがないと言えば嘘になるだろう
しかしルークは賢いIQでいえば120は超えているだろう。だからこそ気づいたのだ何事もめんどくさがり行動をしないよりも、ある程度決められたボーダー以上の成果を出し続けることが人生を生きる上で一番楽なことだと。
これは天才だからこそ言えることだろう。ただ、ルークが天才だと言えるのは脳の出来だけなのだが。
「なんで俺ばっか努力してんだよ」
真の天才には及ばないそれを幼少から自覚しているからこそルークは必死になることをしない。それが非効率的なことであると考えるからである。
「両親は本当に俺が兄ちゃんや、ミアに勝てるようになるとでも思ってんのかよ!」
自分の望まぬことをしているのだから悪態の一つぐらいつきたくなるのもわかる。
「………切り替えるか」
そう言って彼は与えられた仕事をこなしていく。今のいままでの彼の行動は一種のストレス発散、自身の中に不満などを溜めないようにする行為なのである。
普段から自分自身の感情すらコントロールする苦労は常人には計り知れないだろう。
だからこそ普段の彼はただ一人を除いて自身の本性を悟られていないのである。
そうして全てのチェックをこなしていく中でルークは一つの問題点を見つけた。
自分の様子を観察しているものがいると。
ルークは相手にバレないようその視線の元に行く。
そこにいたのは
『ここはなんという建物だ?』
一人のゴーストだった。
ちなみにこの時からルークの本性を知る人間が二人に増えている。
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