第8話 仲間

「みずき、寝たわね。

最近のみずき、過去の事を気にするようになったわね。」なおみ


「そうだね、なおみ。

ここに来てからだね。みずきが思い出したらどうなるんだろうね。」つばさ


「だめよ、だめ、絶対に。

あんな酷い事なんて思い出したらみずきちゃんは壊れてしまうわ。」みさと


「そうよ、だから、みんなで守ってきたんじゃない。

なおみが私達を集めたのは、なおみ一人じゃあ

護りきれなくなったからでしょう?」ありさ


「そうなんだけれどね。

ここに来た時ね、みずきの過去を暴こうとする

奴らから護るのには、協力者がいるって

思ったの、、。

でも、奴らの話を聞いてたら、間違いだったのかなぁって、、。

いつかは、みずきはひとりでやっていかなきゃいけないんじゃない?」なおみ


「それって、僕達がいなくなるって事?」つばさ


「あたしは嫌!

あの子、ずっと我慢ばかりしてるじゃない?

だから、死にたくなるんだよ!

あたしが解放してるんだもん、そうでしょう?」ありさ


「そうね、私だってあの子の欲しかったお母さん役をしてるわ。

それで、随分と落ち着いてるんじゃない?」

みさと


「僕だってそうさ。

僕が肩代わりしなきゃ、、、。

なおみはずっとあの子についててあげたんでしょう?それだってあの子がSOSを出したからじゃない?」つばさ


「みんな、ありがとう。

でもね、奴らはもしかしたら敵じゃない。

味方なのかもと迷いが出てきたのよ。

みずき、私はあの子が幸せになるんだったら

私の事なんかどうでもいいの。

みんなには、悪いけど、、。」なおみ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る