第23話 それまで何をしようか


「ねぇリュウトっ」


「ん?なんだー?」


古いボロ屋のソファとベッドでそれぞれ横たわる2人。


「ひまっ」


「そうだな」


あれから数日。


リュウト達は全く家から出ていなかった。


「その奴隷オークションの日まで何もないからな、アニメだとカットされてるだろ」


「あにめっ?」


「この世界は元のいた俺の世界に似てるところが多いからいずれこの世界にもでてくるさ」


「そーぅー?」


「そ」


「……」

「……」


「りゅうとっ」


「ん?」


「ひまっ」


「そうだな」


「えっちしよっ」


「断る、俺の童貞はアオイさんに貰ってもらう」


「んー……ひまっ」



冒険者だから狩りに行けと言う者もいると思うが、ダイヤモンド冒険者まで来ると一つの狩りで3ヶ月は生きれるくらいは貰える。


なのでワザワザ危険な事をする必要もないのだ。


「……」


「……」


「……ねぇ、りゅうとっ」


「ん?」


「りゅうとってアオイの事がすきでしょっ?」


「アオイ“さん”な、この上ないほど好きだ」


「今まで好きになった人とかいないんでしょっ?」


「あぁ、これが初恋だ」


「つまり、デートしたことないってことでしょっ?」


そこまで言って何を言いたいか察した。


「…………確かに」


「練習台になったげるっ♡」


「良いだろう、その提案に乗った!」


こうして、リュウト達の暇つぶしデートが始まった。

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