第10話 ハーレム生活のスタート?
俺は軍団長に案内されて王城の敷地内までやってきた。
(あれが王城か。近くで見るとほんとうにデカイな)
漫画やアニメなんかで見たことがあるようなデザインのデカい城だった。
「こちらへ、だいち様」
俺は軍団長の案内で王城の庭を歩いていくことになった。
この庭もかなり広い。
迷ってしまいそうだ。
だが、そんな庭でも迷うことなく軍団長は案内してくれた。
そして、そこそこ大きな建物の前で止まった。
そこの警備と軍団長は軽く会話していた。
かすかに聞こえる音を拾うと、現状の情報を交換し合っているようだ。
会話が終わると、軍団長は俺の対応をしてくれる。
「本日はここでお過ごしください」
「王城ではないんだね」
「皇族の方々たちが過ごしていらっしゃる城は神聖なる場所でございます。まずはこちらの【浄化館】でお体の穢れなどを落としていただきたいのです」
「それがこの国のルールってこと?」
「はい。心苦しいのですが、よろしくお願いします」
「分かったよ。ルールならそれに従うよ」
「ご協力感謝します」
軍団長は扉を開けてくれた。
中には既に人がいた。
「あれ?君たちは」
「大地くん、また会えたね!」
「大地さーん!!」
2人の女の子が俺に向かって走ってきた。
俺が帝国に寝返るとき入れること助けたふたりだった。
ミーナとリエル。
それにしても、なんで、ここに?
軍団長が話してくれた。
「2人は大地様専用の召使いになったんです。どうしても君の世話がしたい、と言ったので。あと、大地様がここまで歩いてくださったのでふたりを馬車で運ぶことができたのです」
「そうなんだ。でも召使いなんていらないよ?」
「なりません。あなたは最上級のお客様。最上級のおもてなしを」
「そういうことなら。いっか」
俺もまったく知らない人達に召使いをしてもらうよりも良かったのでありがたい話だ。
「大地くん、こっち」
「え?どっち?」
俺は2人に手を引かれて部屋の中を歩いていった。
すると部屋の中には更に扉がいくつかあった。
その内のひとつの扉の前に向かう。
ガチャっ。
扉を開けるとそこはかなり広い風呂になっていた。
「おー、すっごい広い風呂。一人には広すぎるな」
何人くらい入れるんだろ?
詰め込めば100人くらい入りそうだぞ?
それくらい広いお風呂だ。
「うーん。今日は疲れたし、汚れちゃったし、ちょうどいいかもな。入ってもいいんだよね?」
「もちろんですよ。どうぞ、身をお清めくださいませ」
「そうさせてもらうよ」
俺はみんなに断って風呂に入ることにした。
服を脱ごうとしたら……。
スルスルスル……。
俺の服が勝手に脱げていく。
「あれ?」
下を見ると女の子たちが俺の服を脱がせていた。
「可能な限り大地様のお手を煩わせないようにな、お前たち」
「「はい」」
2人は返事をして俺の服を脱がせていってた。
「大地くん、この軍服捨てちゃってもいいよね?」
「王国の軍服なんてもういらないですよね?えいっ」
ポイッ。
2人は俺から剥ぎ取った軍服を部屋の方に投げ捨てた。
「マナーが悪いぞ、お前たち。そんなことでは大地様の召使いにはまだまだだな!先に召使い修行するか?」
「ごめんなさい」
「ごめんなさいです〜」
謝っている2人の頭を撫でた。
「はははっ。気にしなくていいよ。召使いをしてくれてるだけ嬉しいからさ」
なでなで。
「大地くん♡」
「大地さん♡素敵〜」
それから軍団長も風呂の中に入ってきた。
「私たち3人で大地様の体を洗ってさしあげるぞ」
「はい」
「大地さん、こっちこっち♡」
俺は2人に洗い場に連れていかれてそのまま体を洗われることになった……のだが。
「おまえたち、何をしている」
「なにをしてるって?」
「何故服を脱がないのだ?」
隊長の方は服を脱ぎ始めた。
「隊長こそ、なんで服を脱いでるのさ?」
俺は呆気に取られて聞いた。
「逆になぜ服を着たまま洗うのですか?高貴なお方の体を洗う時は全身の肌を使って洗うものです。それが帝国のルールです」
「まじ?!」
「そうだったの?」
「そうだったんですか〜?うぅ〜恥ずかしいです〜」
「おまえたち、そんなことでは大地様の召使いにはまだまだなれんな。ははは」
軍団長が真っ先に近付いてきて自分の手にボディーソープを落とす。
塗り塗り。
「大地様。お加減はいかがですか?」
「も、問題ないよ」
あまりの事にどもってしまっていた。
ふたりは服を脱いで同じように真似し始めたのだけど……
「体を使えって話だけど、おっぱいって柔らかいよね」
「おっぱいで洗えばぜったいに傷つかないってことですか?」
「やってみようよ!」
塗り塗り。
おっぱいにボディーソープを塗り始めると……
この2人はおっぱいで俺の体を洗い始めた。
(まじかよ、このふたりぃ!!!)
俺の背中に柔らかいものが当たる。
「んっしょ、んっしょ」
俺の前でも体を押し当てて足を洗っていた。
「難しいなぁ〜」
それから質問された。
「痒いところとかないですか〜?」
「痛いところないかな?」
「ないよ〜」
(やばい……)
何が、とは言わないけど。やばい。
俺はだんだん前傾姿勢になっていった。
「どうしました?」
「おなかいたい?」
2人は俺の顔を覗き込もうとしてくる。
「ねぇ、大地くん?」
「大丈夫ですか?」
2人が俺の心配をしてくる。
(まさか、知らずにやってるのか?!これを?!)
俺は何とかそのまま誤魔化し切ろうとと思ったのだが……軍団長が口を開いた。
「ふむ。ふたりとも、それでいいだろう。次は胸も洗ってさしげなさい。それから太もも、もな。」
「「はーい」」
「大地くん、体起こして」
「そんなに前屈みだと太ももも胸も洗えなくて困ってしまいます〜」
(俺が1番困ってるんだが……?どうすればいい?)
「隊長、あとは自分で洗う。この2人を引き剥がしてくれ」
キョトンとする隊長。
「大地様。お言葉ですがそれはできません」
「どうして?」
「ご客人をもてなすのが我らの使命。私はともかくとして専属の召使いであるふたりには体を洗わせてくださいませ」
「でも、いろいろと問題が……」
「問題?いったいなんの問題でしょう」
(ダメだ!この女!1から10まで説明させる気か!察してくれないのか?!)
意図しているのかどうかは分からないが……。
俺の方が折れることにした。
俺は堂々と体を起こした。
そのまま2人はどうにかして胸で俺の胸を洗おうとしたけど……
「難しいのですぅ」
「うーん、膝に跨ってみない?」
「それは名案なのです!失礼します」
そのまま2人は俺の膝にまたがってきた。
そして、胸で洗い始めた……のだがリエルの様子がおかしくなってきた。
腰を前後に動かしている。
「ねぇ見てミーナ。腰を動かせば、太ももも一緒に洗えるよ!」
「おー!それも名案ですっ!」
2人は腰まで動かし始めた。
「はぁっ、はぁっ……」
「んっ……ごめんなさい。大地さん、なんだか気持ちよくなってきちゃいました〜」
(俺もやべぇけど?!)
マジでやばくなって来たので隊長に目を向けた。
「隊長、もういい」
「それもそうですね、ふたりともそこまでにしなさい」
「はぁ、はひぃ……」
「気持ちよかったぁ……」
「そろそろ湯船に向かうか……」
立ち上がろうとしたら隊長が俺の両肩を掴んだ。
「まだ終わってませんよ?お客さま」
「へ?終わっただろ?」
「いえ、まだ洗い残してる部位があるはずです。さぁ、ふたりとも洗ってさしあげなさい」
「「は、はひぃっ!」」
2人は瞳にハートマークを浮かべて最後の作業に取り掛かるのだった。
(ちょっとぉ?!君らが気持ちよくなりたいだけだったりしない?!)
俺たちが体を洗い終わった時。
周りはボディーソープの泡とかで真っ白だった。
食事は部屋に用意されていた。
そして、いよいよ。明日は皇族との謁見らしい。
いったい、どんな人たちで、どんな報酬を俺にくれるんだろうか。
楽しみである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます