年功序列のないファンタジー世界にTS転生して、冒険者学園に通う

@sennkinn

新入生の章

第1話 交通事故と転生


フリーターの俺は、バイト先の先輩からいじめを受けていた


「あっ、ごめぇん!!」


「いたっ!!」


わざとぶつかって来る先輩


「この商品を落としたのは誰だ?」


「加藤広将君です!!」


「え?」


自分のミスを押し付けてくる先輩


「うい~、腹パン」


「痛いっ!!」


腹をパンチしてくる先輩

俺は先輩からいじめを受けていた。





「先輩だからって好き勝手いじめやがって、あいつなんだよ…」


俺はつぶやきながら、バイト帰り道を歩いていた

そこに


「あ、あぶねぇええええええええ!!」


トラックが突っ込んできた

俺はトラックとぶつかった


俺は倒れた。


俺の全身が熱くなるのが分かる

なんだこれ、熱い、力が入らない、俺、死ぬのか?


「死にたく、死にたくねぇよ…ガクッ」


それが現代での俺の最後の言葉だった




「おぎゃー、おぎゃー」


俺から泣き声が聞こえる

赤髪ロングヘアーの女が言う


「生まれたわよ、あなた」


「おぉ!!そうか性別は。」「女の子よ」


生まれた?女の子?

俺は、転生したのか


「お前に似て女らしいいい子に育つといいな」「えぇ。」


俺は赤ん坊に転生したらしい。


「名前は何にする?」「メルにしましょう、かわいらしくて、元気な子に育ちそうな名前だし」


「メルか、いいな…」


俺の名前はメルに決まったようだ。




俺はやがてすくすくと成長した。

7歳になる時には俺は赤髪ショートヘアーの美少女になって居た。

そして7歳になる頃には、木刀で父親と剣の稽古をしていた


「そりゃぁ!!」「甘い、とりゃ!!」


父親はあっさり俺の木刀を弾き、俺を叩く


「痛い、痛い、お父さん。」


お父さんは笑ながら言った


「痛くなきゃ稽古にならん。」


「そりゃそうだけど、俺は痛いの嫌いだし」


「誰だって痛いのは嫌いだ、だがそれに耐えれなきゃ

  冒険者なんて出来ないぞ」


確かに、それは正論だ。

痛いのがダメな冒険者なんて、すぐヘタレて死にそうだしな。


「それにしても、お前の俺と言う一人称。

  なんとかならないのか?女の子なんだから」


「心は男だからな、俺は俺だよ」


それは変わることない

アイデンティティだ。

女の体になったからって、心まで女になる必要はない


「とりあえず稽古を続けるぞ、心が男なら手加減はいらないな?」


「それは、して欲しいけどぉ!!」


「問答無用」「ぎゃー!!」




それから8年、15歳になった頃

俺は鏡で自分の胸を見てた

膨らんでいる。Cカップぐらいか?


「俺、本当に女になっちゃったんだな。」


とっくに自覚していたような気もするが

改めて自覚する、俺の体は女の子だ。

外見は赤髪ショートヘアーの美少女だし。


「入るぞ。」


お父さんが扉を開ける


「!!!!」


お父さんは胸を丸出しにしている俺を見て驚く


「あっ、お父さん」


「あっ、お父さんじゃない。

  何やってるんだ胸を隠せ、胸を」


俺は笑ながら言った


「実の子に欲情しちゃってるの?」


「そうじゃないが、男の前で胸を隠すのはマナーだろ、マナー胸を隠せ」


「俺は全然恥ずかしくないけど?」「いいから隠せ!!」


「はいはい。」


俺は肌着や服を着て、胸を隠した。

ブラジャーする気はない、俺の心は男だからな。


「それでいよいよ今日だぞ、入学の日は。」


今日か、今日が学園に入学の日か。


「学園はこの国の騎士や冒険者を育てるんだったな」


「お前は俺と同じ、冒険者になりたいんだろ?」


「当たり前、騎士なんてかたっくるしすぎてごめんだし」


騎士のルールとか、絶対厳しいよ。

間違いない。


お父さんは真剣な表情で言った


「学園は全寮制だ、これからしばらく会えなくなるな」


「…寂しくなるな、お父さん」


お父さんははかなげに笑っていった


「なに、子はいつか親から離れていものさ」


お父さんは真剣な表情に行った


「どうせ行くなら、学園のてっぺんを

  トップ冒険者を目指せよ」


「了解、もちろんトップを目指すぜ!!」


トップ冒険者になって、周りをあっと言わせてやる


俺は服を脱いで、学園の制服に着替えようとする


「って、年頃の娘が父親の前で着替えるな!!」


「いいからいいから。」


俺は気にしていないから


「いいからいいからじゃない、ていうかその制服男子用じゃないか。

  どういう事だ?」


「そりゃ当然、俺は性別欄男で学園に提出しているからな。」


「!!!!」


父親はあ然とした顔をしている

俺は男、当然だろ?


「お、お前何考えてるんだ!!女の子なのに男として書類を提出するなんて!!」


「心は男だから。」「だからって…」


「それじゃあ着替えも終わったし行ってきま~す」


俺はお父さんにこれ以上何か言われる前に、家の階段を降りて学園に向かう


「話しは終わってないぞ!!」「し~らない」


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