人魚との約束
棚霧書生
前編
寒さが和らぎ肌にあたる風も優しくなったように感じる春の昼下り。私は中央にある首都から南へと下る列車を待っていた。プラットフォームにいる人はまばらで閑散としている。特に私のように大荷物の客はいないようで、春の軽やかさを感じさせる格好をしたものが多い。
列車が汽笛を立てながら入ってきた。黒光りする車体は大きな生物のようにも見える。例えば魚とかもっと大げさに龍なんてのはどうだろう。私はぱっくりと開いたエラから列車の内部に乗りこんだ。
二等客車の空いている席を探す。どうせなら窓際に座りたい。中央から南に下る間にこの列車はエメラルドグリーンに光る湖に架かる橋の上を走る。それを楽しみに私は二等客車を選んでいた。一等客車の窓は装飾ばかり凝っていて大きさはいまひとつなのだ。
四人掛け毎に区切られ個室になっている客室を順々に見ていく。三つ目か四つ目辺りでまだ誰もいない客室があったのでそこに入る。スライド式のドアは建て付けが少々悪くギシギシと音が鳴った。
私は荷物を棚に上げ、赤茶けたソファに腰を下ろす。ふと窓の前に手を置くと陽が差し掛かっていた。暖かい太陽の光は私の皺とシミだらけの肌を明るく健康的に見せている。この陽の光を浴びていたら私の体の中の悪いところも少しは良くなるのではないか、そんな気がしてくるのだから不思議だ。
列車が発車してから、しばらくもしないうちに春の陽気もあってか私は眠気に誘われた。ふわふわとした軽い眠りだったと思う。どのくらい眠っていたのかはわからない。物凄く長い間眠っていた気もするし、瞬きの間だったような気もする。私が突然、目を覚ましたのはあの建て付けの悪いドアがギーッと虫の断末魔のような音を立てたからだった。
「ああ、申し訳ない。起こしてしまいましたね」
「いえ、お気になさらず……」
私がいた客室に入ってきたのはまだ年若い青年だった。そして、私は彼の顔を見て戸惑った。彼は私の古い友人の若いときの姿にとてもよく似ていたのだ。
「ツユリくん……、君はツユリくんじゃないか?」
そんなわけがないことは私もわかっていた。ツユリくんは私の大学時代の後輩で歳は私の一つ下。彼がツユリくんならば、私と同じように年老いていなければおかしい。
「たしかに僕はツユリという名前ですが……」
ツユリくんによく似た青年が困ったように首を傾げ、あっ……となにかに気づいたように声を上げた。
「僕の祖父もツユリといいます。もしかして、僕のおじい様のお知り合いでしょうか」
「祖父……なるほど、なるほど、そうかもしれないぞ。君のおじい様は病原菌の研究をしてはいなかったかい?」
「ええ、調べていました。研究のためにあちらこちらの土地を飛び回っていたと聞いております」
「まさしく、それは私の知っているツユリくんだ! そうかそうか、君はツユリくんのお孫さんだったか。彼は元気にしてるかい?」
「ええ、健在ですよ」
私はそれを聞いてとても嬉しくなった。若い頃に研鑽を共にしたツユリくんが変わらずにこの世界にいるということが、病に冒された身を持つ私にはとんでもない奇跡のように思えたのだ。大学で彼と過ごした時間がとりとめもなく脳裏によみがえってくる。ツユリくんと食堂でランチを食べていたら、余りもののアイスクリームをもらったことがあった、けどあれは、整った顔立ちのツユリくんがいたからおこぼれに預かれただけなんだよな、とか、沼地の植物を調査しに行ったときに足をくじいてしまったけれど、近くの民家までツユリくんがおぶってくれたっけな、とか、万華鏡をくるくる回したときのように美しい記憶の断片が一瞬ごとに脳裏に映し出され、その光景は次々と入れ替わっていく。その中でも特に印象に残っていた記憶の形がふわりと脳内に立ちのぼる。
「そういえば、ツユリくんは人魚の話をしていたな。君は聞いたことはあるかい? 不思議でとても切ない話なんだ」
いつか真夜中の研究室で私とツユリくんの二人になったことがあった。実験の結果をまとめていたか、論文の締切に追われていたか、研究室に残っていた詳細な理由は覚えていないのだけれど、私もツユリくんも研究室に入り浸るタイプの人間だったため一緒になる時間は多かった。たしかあれはツユリくんが眠気覚ましにと紅茶を淹れてくれたときだった。私が紅茶にミルクをたっぷり注いでいるのを彼が見ていて、懐かしむように微笑んだのだ。
「ツユリくん、何を笑っているんだい?」
「いえ、……僕の兄さんも紅茶にミルクをたくさん入れるのが好きだったんです。ちょうど、今の先輩のようにちょっとの紅茶を薄めるようにミルクを注いでいました。僕がそんなにミルクを入れるならその飲み物はミルクティじゃなくてティミルクと言ったほうがいいんじゃないかと言ったら、兄さんはミルクをそのまま飲むのは嫌いだから、ティミルクという名前の飲み物は苦手になってしまいそうだ、だからこれはミルクティでいいんだ、と……なんともくだらない話をしたのを急に思い出してしまいました」
「仲の良い兄弟だったんだね」
「ええ、僕が一番尊敬する人ですよ」
「それは羨ましい。君のような優秀な弟がいるだけでも鼻が高いだろうに、加えて尊敬までされているなんて」
「ハハハ、持ち上げすぎですよ。褒めても何も出ません」
「君のお兄さんもさぞ優秀な方なんだろ……う……」
そこで私は彼が研究室に入ってきたときに語ってくれた研究者を志す理由を思い出した。
「子どもの頃は兄に色々なことを教えてもらいました。文字も算数もそれ以外のことも」
ツユリくんが懐かしそうに目を細めていた。彼のお兄さんは成人してすぐに流行り病で亡くなってしまったと聞いている。だから、ツユリくんは世の中にある病原菌を調べて、感染を防ぐ方法を考えたり、治療の手助けとなるような発見をしたいのだと、兄のように流行り病で亡くなる人をなくしたいのだと言っていた。
「真面目で優しい兄でした。僕が四歳のとき、風邪をこじらせて命が危なくなったことがありました。けれど、兄がどこかから薬を手に入れてきてそれのおかげで僕は助かりました。でも……」
ツユリくんの瞳はどこか遠くを見ていて、私のことなど忘れているようだった。喋りかけているようで、その実、聞かせようとはしていない独り言、そんな印象を受ける話し方だった。
「兄がどこからその薬を持ってきたのか、僕の両親も村の皆も不思議に思いました。村に医者はいませんでしたし、医者のいる隣町には山を一つ越えなくてはいけませんでした。兄はそのとき十二歳で、仮に山を一人で行き来したのだとしても、ろくな金銭も別の価値あるものも持ち合わせていませんでした。薬を買うなんてできなかったはずなんです。兄はいくら聞いても薬の出どころを答えませんでしたから、謎は深まるばかりでした。だけど、死にかけていた僕が兄が持ってきた薬を口にして、みるみるうちに回復したため、薬のことは脇に置いておくことにしました」
病に伏せる弟のために兄が薬を探しに行ったなんてどこかの絵本にでも出てきそうな優しいストーリーだと私は思った。真夜中の研究室には紅茶の香りが漂っていた。ツユリくんの落ち着いた声で語られる話を聞いていると不思議な気分になってくる。研究のしすぎで頭が疲れているのも関係しているのだろうか、ふわふわとした現実味の薄い空気が私たち二人を包んでいた。
「兄は僕にだけ薬の真実を教えてくれました。あれは湖の人魚からもらった特別な薬なのだと」
ツユリくんが紅茶に口をつける。細い首の真ん中にある控えめな喉仏がコクリと動いた。ツユリくんは二三度瞬きをしてから、ゆっくりと私の方を見た。子どものような無垢な瞳で私が内緒話をしてもいい相手か探っていた。
人魚なんて馬鹿馬鹿しいと切り捨てるような態度では、きっとツユリくんは口を閉ざすだろう、かといって興味深そうな反応を見せれば波が引くようにツユリくんはこの話を切り上げてしまいそうな気がする。結果、私は黙ったままでいた。ツユリくんが話したいなら続きを話すだろうと鷹揚に構えることにしたのだ。
「先輩は僕の兄に雰囲気が似てるんです。だから、こんな話もしたくなってしまうのかもしれません」
ふふふ、とツユリくんは笑う。クセがなくて耳に心地いい。そばにいて何度でも聞きたくなる笑い声だ。
「君のお兄さんには敵わないだろうけど、私もツユリくんのことは弟のように思っているよ」
ツユリくんが一瞬だけ目を見開く。そして、またコロコロと明るい笑い声をこぼした。
「僕の兄の話を聞いてください。夢物語のようなものも混じっていますが、これは僕が兄の口から直接聞いた話です」
「僕の住んでいた村は一人の医者もいないくらい田舎でした。山に囲まれ、街は遠く、行商人は三月に一度来ればいい方でした。近くには大きな湖がありましたが魚もおらず昔、溺れ死にするものが出たため不吉の湖と呼ばれ、人喰い人魚が出るから特に子どもは近づかないようにと強く言われていました」
「でも、僕の兄は好奇心から湖に何度も出向いていたようです。これはだいぶあとになってから聞いたんですけどね、同じ年頃の子と遊ぶよりも湖に行くことを好んでいたみたいです。そこで兄はなにをしていたと思いますか」
ツユリくんがイタズラっ子のような笑みを浮かべて、こちらをうかがう。たぶん、これは本当なら絶対に当たらないクイズなのだろう。でも、私ははじめからネタバラシをされている。
「人魚と会っていた?」
「そのとおり」
「でも、先ほど君は湖の人魚は人喰い人魚と言っていなかったかい?」
「ええ、言いました。でも人喰い人魚というのは、子どもたちを湖に近づけさせないために大人が考えた作り話でしょう。それとはまた別に湖には本物の人魚もいたわけですが、そいつが人喰いだったのかどうかは僕にはわかりかねます。兄が親しくしていた相手なので悪くは考えたくないですが、僕らが生きるために動物や植物を食べるように人魚も食事をするでしょう。その中に人間が入っていないといいと思うのは僕らの都合ですから」
自分を食べてしまうかもしれない相手と交流するのは相当勇気がいることではないか。私はツユリくんの兄の肝の太さを想像して、閉口した。
「兄は人魚と何度も会ううちに仲良くなっていったそうです。兄が人魚と関係を築いてからしばらくして、幼かった僕が病にかかりました。熱は長引き体力は奪われ、危ない状態になりました。兄は人魚に頼みこんでその血をわけてもらったのだそうです。僕のために。おぼろげですが、小さい瓶に入った赤い液体を薬として飲まされたことを覚えているんです。きっと、人魚の方も兄のことをかなり気に入っていたのでしょうね。人魚の血は万病に効く秘薬だと御伽話の中では紹介されますが、僕はその効果を身をもって体験したわけです。さて、ここまでの兄と人魚の話を聞いて先輩はおそらく一つの疑念を抱いていることでしょう」
すらすらと流れるように話し進めるツユリくんはからくり人形のような迷いのなさで私に問いかける。
「……君のお兄さんは流行り病で死んだ。人魚の血が何にでも効く妙薬ならお兄さんが死ぬことはなかったのではないか」
「そう。そこなんですよ。僕が理解に苦しんだのは」
ツユリくんの声が少しだけ上擦った。しかし、短い息継ぎの後にツユリくんはまた淡々と物語り始める。
「兄は優しく真面目な人でした。約束は破らない、一度言ったことは守る。そういう、当たり前だけれど難しいことをずっと実践している人でした。兄は僕のために人魚から血をもらうときに、こう言ったらしいのです。一生に一度のお願いだ、苦しんでいる弟のために人魚の血をわけてほしい、と」
「一生に一度か……」
つまり、ツユリくんのために人魚の血を一度わけてもらった後にお兄さんは流行り病にかかってしまったが、自分のときは人魚に血を請わなかったということか。潔い人だと思う。けれど、それはツユリくんからすると辛い事実だろう。お兄さんは自分も大きな病にかかるとは思ってなかったのだろうが、ツユリくんに人魚の血を使っていなければお兄さんは助かったかもしれない。いや、それよりも一生に一度のお願いなんて言葉は気にせずに形振り構わず人魚に頼みこめば良かったのだ。
「先輩は僕の兄のことをどう思いましたか?」
「え……芯の通った人だったのかなと……」
ツユリくんが尊敬しているお兄さん、しかも故人を悪しざまには言えない。言葉を選んで評したつもりだったが、考えを巡らせるうちに変な間が空いてしまったからか、ツユリくんはこちらの考えを察したようであはははと豪快に笑ってみせた。
「まったく頑固で融通が利かないと思いますよね!」
「わ、私はそんなことは言ってないよ……」
ツユリくんは微笑みを浮かべながらも、その目元には寂しさが滲んでいるように見えた。
「村で流行してしまった病は、感染力が強く致死率も高かった。村の大人も子どもも次々に亡くなっていって……国からの保護救助隊が来る前にほとんどの村人が命を落としました。僕の両親も、僕の兄も助かりませんでした」
「兄は死の直前に僕を呼びました。話しておかないといけないことがある、と。そこで聞いたのが今まで話した人魚の話です。僕はね、その話を聞いたときまず最初に怒ったんですよ。なぜ早く言わない、僕が兄さんのためにその人魚にもう一度血をわけてくれるよう頼んでやるってね」
「そしたら、人魚には一生に一度のお願いだと言ったのだからもう一度はないとか、人間の中で起こった問題は人間の知恵と力とのみで解決すべきなんだとか言い出しまして、じゃあなんで僕を助けるときに人魚に力を借りたんだよって思いません?」
そのときのことを思い出したのかツユリくんが呆れたように眉をひそめる。なんだか、いつも冷静で落ち着いた雰囲気の彼がやけに人間臭くて親しみが湧いた。今までも先輩後輩の関係で仲良くはしてきたと思う、だけどそれ以上に特別なものをツユリくんは見せてくれている気がした。
「それだけお兄さんはツユリくんのことを大事に思っていたんじゃないかな」
ツユリくんは私と目を合わせて、ちょっとすねたような顔をした。兄に甘える弟のように。
「僕は兄から人魚の話を聞いて、一目散に湖に向かいました。すでに日が落ちていて、真っ暗な林道を走って走って、……いつもなら五分とかからず湖に着くはずなのに、妙に道のりを長く感じて、自分の内側からドックンドックンと心臓が強く脈打つのが気持ち悪くて、走りながら吐きそうでした。人魚のいる湖に到着して僕は開口一番、兄を助けてくれと叫びました。暗く真っ黒な穴のような湖に僕は何度も何度も怒鳴りました。だけど、人魚は結局、現れませんでした。僕は兄に騙されたのだと思いました。やっぱり人魚は御伽話の中だけの存在だったのだと。全力で走ったあとで体はだるく、地に足がついていないようなふらふらした足取りで僕は兄の待つ家に帰りました。そして……」
ツユリくんが言いよどむ。大きなしこりが喉につっかえたみたいに。唇から息が漏れ出し、はぁと気の抜けた声がする。
「僕が家に帰り着いたときには、兄は息絶えていました。僕は後悔しました。兄の命は限界が近いことがわかっていたのに、どうして湖なんかに行っていたのだろうと。最後の瞬間はそばにいるつもりだったのに、どうして僕は……」
「君は人魚には会えなかったけれど、お兄さんを助けられると思っていたんだろう。君が湖に走ったのは間違いじゃない。思いやりのある正しい行動だったと私は思うよ」
ツユリくんの表情は暗かった。迷子の子どものように不安げで今にも泣き出しそうなのを堪えているように見えた。私はツユリくんの手を取った。彼を辛く悲しい思い出話の中でいつまでも彷徨わせるわけにはいかないと思ったのだ。
「ツユリくんもツユリくんのお兄さんも優しい人だよ。私は君のことが好きだし、君が好きなお兄さんのことも好きだ」
ツユリくんは差し出された私の手をそっと握った。視線が絡まって瞬きを三回ほどしてから、ツユリくんは照れを思い出したように恥ずかしそうにパッと手を引っ込める。
「重たい話をしてしまってすみません。でも、すっきりしました。あーあ、このまま暖かい布団に入って寝てしまいたいです」
ツユリくんが研究よりも休むことを優先させたいと口に出すのは初めてのことだったから、私はちょっと意外に思った。けれど同時に彼のことがもっともっと身近に感じられて、生まれも育った場所も違うのに昔から彼といたような気がしてくる。他人同士だけれど、ツユリくんのお兄さんのような存在に私はなりたいと思った。
「ツユリくんに会いたいなぁ……」
気づけば私はそんなことを口にしていた。ツユリくんのお孫さんはちょっと困ったように笑っている。年寄りの長話は彼にとって退屈なものだったのかもしれない。
「長々と話してしまってすまないね」
「いえ、とても興味深い話でしたよ」
「君を見ているとツユリくんとの思い出が次々と湧き上がってくるんだ。不思議なものだね」
「僕は……そんなに若い頃の祖父に似てるんですね」
似てる似てると言われても、彼にとってはあまりピンとこないのだろう。けれど、私はさらにツユリくんの面影を彼の中に見つける。彼は斜め下を見て考えごとをする癖があるようだが、それは研究室でツユリくんもよくやっていた仕草だった。祖父と孫で癖まで同じだなんて、微笑ましい。
「ああ、まるで生き写しだよ。血の力はすごいね」
「…………先輩?」
「えっ……」
昔、ツユリくんに呼ばれていた呼び方を彼にされて、ドキッとした。ツユリくんが突然憑依して、彼を喋らせたのではないかと思った。
「あはは、冗談ですよ。祖父と会ったような気分になるかなと思って言ってみました」
「あぁ……そうだよね、一瞬だけ本当にツユリくんかと思ったよ。あまり年寄りをからかわないでおくれ」
「びっくりさせてしまったなら、ごめんなさい」
ツユリくんのお孫さんはいたずらっ子のようだ。口では謝りながらも私の驚いた顔を見て、クスクスと笑っている。私は、自分よりずっと年下の彼に笑われているのに嫌な気はまったくしなかった。むしろ、心地よくて彼の笑い声をできるだけ長く聞いていたいとすら思っていた。
「驚かせたお詫びに、あなたが知らない湖の人魚の話の続きを祖父のツユリに代わって僕が語りましょう。もちろん、あなたが聞きたければの話ですが」
「えっ、あの話に続きがあるのかい……? 人魚は結局ツユリくんの前には現れなかったんだろう?」
「……聞いてくれますか?」
その言葉は儀礼的なものだった。断られることはないだろうと確信しながらも、親しい者に一応の礼儀を立てるときのような甘えた響きがそこにはあった。
自分の話を聞いてほしいとツユリくんから頼まれているように感じて、私は前のめりになる。
「ぜひとも、聞かせてくれ」
後編へ続く
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