第5話 家族
おはようございます。今日の天気は晴れ、湿度も45%ほどと気持ちの良い朝を迎えることが出来ました。
なんせ俺の財布には20万円も入っているのだから。テンションも上がるというもんだ。
大学一年生としての俺はごく普通の生徒として成績をキープしている。友達も少なからずいるし、サークルにも参加している。
まぁ、彼女はいないけどな。なんなら年齢=彼女いない歴ですが何か?文句ありますか?
高校生の頃は好きな子もいたが最近では俺の部屋にあるダンジョンに潜り続けた結果同年代の女の子に魅力を感じなくなってしまったのだ。
今の俺は20代後半の女性に惹かれている。ちょうど昨日のMARSの牧田 愛香さんが28歳とドンピシャなのでファンになったと言っても過言ではない。
ちなみにそんな童貞の俺にも親友が1人だけいる。そいつの親はダンジョン産の資源を使用した事業を行っておりこの一年で大きくなった会社、飯田物産の社長で、その一人息子が俺の親友に当たる。最近は金持ちアピールをしてくるようになったので少しうざいが根はいいやつなので仲良くしている。
今日はその親友と一緒に講義に出る約束をしているので駅で待ち合わせた。
「蓮待たせた!電車が遅延してたんだよまじむかつくわ。」
「いいんだけどさ。そんなことより何その指輪ブランドもんじゃん。見せびらかしてんじゃねぇよ
「せっかく買ったんだからつけなきゃ損だろうが!俺は可愛い彼女を作るの!ネットで見たんだ金持ちには美人が寄ってくるってよ!」
な?そんな悪いやつじゃないだろ?俺と同じで非モテグループの人間なんだこいつは。
大学の講義を卒なくこなした俺は早速ダンジョンに向かうことにした。ダンジョンに向かう途中親友から名前を呼ばれた気がしたが気のせいだろう。
そうしてダンジョンに来た俺は昨日と同じく姿を消して13階層へとやってきた。
「まずは緑を750個だっけか。めんどうだなぁ。」
13.14階層を行ったり来たりして魔物を狩って狩って狩りまくった。
750個を3時間ほどで昨日よりも早いペースであっという間に達成した。しかしそろそろ夕方の6時だ。母さんたちと焼肉に行かなきゃだからさっさと買取して貰って帰ろう。
「買い取りお願いします。」
「あぁ昨日の!松林さんでしたね。登録証お預かりいたします。ではこちらに買取希望品をお願いします。」
「はい。お願いします。」
昨日よりも大量の魔石を出すと受付のお姉さんが口をパクパクさせて驚いていた。
「待って今日潜ってから3時間くらいしかたってないよね?それにしては量が多すぎない?」
「この間の戦闘で少し強くなったからですかね。頑張ればできました。」
「頑張ればできるって話ではないとな思うけどまぁいいわじゃあこれ買取額ね。」
75万円を手に入れた。急いで帰らないと!
仕方ない少し走るか。家についた俺は事前にタクシーを呼んでおいたので家族をつれてすぐに出発した。
「お兄ちゃん今日はどこに行くの?タクシーなんか呼んじゃって」
「叙々苑に決まってるじゃないか。もう予約してるんだよ。」
「えぇいいの?蓮そんなところに連れて行ってもらって。」
「いいに決まってんじゃんこんなもんなら当たり前に食べられるようになるよ。」
今日の報酬に関しては黙っておくことにしたが将来的に億万長者となるのだから何の問題もない。これはその第1歩なのだから。
叙々苑に到着した俺たちは1人3万円のコースを食し満足して家に帰ったのだった。やはり家族の喜ぶ顔を見るのは何とも言い難い嬉しさがあるな。
「お兄ちゃん今日はありがとう!また連れてきてね!」
「美涼そんなにたからないの。お兄ちゃんは文字通り命をかけてお金を稼いでいるんだから。でも本当にありがとう。お父さんいなくなってから贅沢できなかったからなんだか懐かしかったわ。」
家族にひとしきり感謝されまくった俺は家に帰ってから一度俺の部屋にあるダンジョン長いので略すがおダンジョンに潜ることにした。
どうしてダンジョンに行くのかって?そりゃ腕がなまりそうだったから…そうだよ物足りないんだよ!あのダンジョンの低層階ごときじゃ戦いがいがないんだよ!工場の詰め込み作業みたいなもので飽きちゃったのが本音だよ。
というわけでやってきました3300階層!ここは良いなんといっても気候が穏やかで動きやすく敵が強い、結構本気でやらないとわんちゃん負けるかもしれないといったなかなかスリリングな場所なのです。
ここで暴れまくった俺は満足して家へと帰ったのだった。
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