第2話疑惑

黒井川警部は、大学に行く前に部下の川崎巡査長にあることをお願いしていた。大学に向かっている最中、ワトソン先生は黒井川の疑問点を聴いた。

「あるものがないんだよ」

「何です?あるものって」

「転落したと思われる、防潮堤付近で、懐中電灯が無かったんだよ。ここ、田舎だから街灯無いじゃない。真っ暗だよ。真っ暗な防潮堤をあるくかね?」 

「あっ、じゃ死んだ立神はどっかで殺されて、あそこに捨てたんですかね?」

「鋭いね。立神は別の場所で殺された。彼の宿から現場まで4キロ。夜中にそんなに散歩するかね?懐中電灯が見つかれば、現場が断定出来る」

2人は大学に到着して、2人で解決した、「飛騨山荘殺人事件」の講義をした。


講義が終わると、現場に黒井川は戻った。

「川崎君、どうだった?」

「どこにも、懐中電灯はみつかりませんでした」

「そっか〜、彼の民宿からここまでの道のりのすべてを調べたかい?」 

「はい。もう一度さがします」

「頼んだよ川崎君」

川崎はこの春、巡査長に昇進した。

警察は立神に関する捜査を開始した。

黒井川は、この事件の捜査がこれほどまで複雑だとはまだ、理解していなかった。

立神は村越デパートの経理部長であることが判明。

ここ、数日間、有休でこの町に来たらしい。

何の為に?

その晩も、ワトソン君と2人で居酒屋まさきへ行き、いつもの常連客と新規の客で賑わっていた。

普段と変わらない居酒屋であった。

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