5年越しの――――――。

ミマル

プロローグ


「俺、実は―――――」



『最後の一撃はそっと、私の頬を優しく撫でて――――冷えていきました。』


そんな、大好きな曲の歌詞が似合う程に、彼は5年越しのをした。

のどの奥に鉛が落ちていくように、みんなが唾液を深く飲み込んだ。嘘だと思いたくても、嘘だなんて言える状況じゃなかった。


そして次に開いた彼は、それまた5年越しのをした。次々に口にされていくそのに、私はもはや耳を塞いでしまいたかった。斜めに俯いて、黙るしかできなかった。


私たち4人はみんな、この5年間、何かを背負い、隠して、平然とした顔で生きてきたんだ。


誰も幸せにならないENDをBAD ENDと呼ぶなら、これはBAD ENDなのかもしれない。

でも、これが私たちの歩んできた軌跡のENDなら、TRUE ENDなのかもしれない。

HAPPY ENDじゃない事だけは確かだった。




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