第2話

いま30代の私は、思い返せば20代もストレスをたくさん抱えながら生きていたのです。


まわりのことが気になり、まわりにも気にされていた。その状況は20代の「社会に育てられる時期」には仕方ないのですが、例えば、仕事が充実している一方で給料は十分に与えられておらず、親元を離れて一人暮らし。不十分な暮らしの中で、毎日出勤時にこっそり服をチェックして何着持っているのか数えているようなきもちのわるいオバさんと一緒に働いていた。すぐに同僚に恋愛感情をもちこんでくるオジさんもいた。少々ざっくり過ぎますが仕事のストレスとはそんなものの積み重ねです。


そんな生活の中で、頭がとにかくフル回転でずーっと色んなことが頭を巡っていて、じっとしていたり黙っていると色々考えてネガティブになってしまう。家にいても落ち着くことができずに映画をひたすら見たり、一日中ひたすら眠っていたり、出かける予定を立てたりして常に考えなくてもいい状態をつくっていました。


子供が次の日の遠足が楽しみで眠れないような、そんな風になかなか眠りにつけなかった。それは私が考えすぎる性格で、若いから生き生きとしている、リア充ということなんだ、みんな同じだと勘違いしていました。

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