脳の報酬系が全く出ない(統合失調症の陰性症状や発達障害など)状態で、サブカルを吸収するには、気分が上がるまで待つのではなく、作業として組み込むしか方法は無い。

──『正しいかどうかはあなたではなく他人が決める。だから何も考えずにただ続けろ』──

☆☆☆


 2024年5月25日(土)。15時05分。


 休みの日。


 こんにちは。井上和音です。


 ぼーっとして過ごしている。


 もうここまでかと思うくらいに、朝から寝込んでいる。


 脳の報酬系が全く働いていないのか、何かをすること自体が億劫になっている。


 本当にぼーっとして過ごしていて、寝ている。ここ最近では珍しく、熊本で涼しさを感じている。


 ぼーっと寝ながら、窓の外では風が草原を駆け抜けて行って、涼し気な音を立てながら、私はただ寝ていた。


 充分に幸せじゃない。


 これ以上に一体何をすればいいのか。


 自分一人で生きていたらこんな感じだった。親近者が帰って来て、今、階段を上る音が聞こえてきたら、よく分からない刺激で少しは目が覚めてきた。


 脳が覚めてきた。


 多分、ストレス。


 ストレスが全く無いと、報酬系もゼロということになり、身体を動かすこと自体も億劫になる。このまま即身仏にでもなるんじゃないかと思うほどに、身体が動かない。


 本当に何もすることのない土日。これほどありがたいこともない。しかしながら、知っている人は知っていると思われるが、Kindleの漫画セールを山のように買ってしまったがために、まだ読んでいないKindleが大量にある。


 ところが、4月に買ったはずのBLEACHすら30巻前後で止まっている。それを消化するのは今日のような一日しかない気がするのだが、脳の報酬系が働かずにぼーっと寝入ることしかできていない。


 なんというか。私が統合失調症という疾患を持ってしまっているので、医者に相談したら「陰性症状ですね。はい次の方ー」の一言で終わってしまうが、あまり使いたくはない言葉だが、統合失調症の陰性症状で正しいのだと思う。


 陰性症状がなんやねん。ぼーっとしているしか出来なくなる疾患がなんやねん。それごときで統合失調症とか言って障害年金とか貰っているとかなんなんや。もっと難病とかで苦しんでる人は仰山おるやろ。


 みたいな感じはわかる。陰性症状がなんやねんというのはわかる。


 しかし、まあ。コンサータ錠が流石に効かなくなってきたのかなと、少し諦めの気持ちも入ってきている。コンサータを飲んでこれならば、コンサータを飲まなければ何も出来ずに本当に終わり、というか、終わりがもっと早くに来ていて今頃は精神科閉鎖病棟に入院していたのかもしれない。


 大げさではなく、統合失調症で手帳を持っていたり、障害年金を貰うほどの統合失調症患者ならば、「入院させてください」「はい。分かりました」で簡単に閉鎖病棟に入院ができる。入院してしまったら3ヶ月くらいは退院できずに、生殺与奪の権利を施設に預けてしまうことになるが、もう何もできずにぼーっとすることしかできなくて、起き上がるのができなくて、ぼーっとしてしまう日々になると、もう何もかもがどうでもよくなって、眠れる枕だけを持って入院に入ってしまうのかもしれない。


 そちらのほうが幸せだと、誤解してしまうかもしれない。誤解ではなく、本心かもしれないが。


 最近は本当に職場で友人が出来てしまい、その方とは鬼頭莫宏先生でマッチングした感じだが、ぼくらの、の話に付いていけなかったので、悔しくてぼくらのの完全版をKindleで買ってしまった。ちなみに、小学館が半額ポイントセールをやっていたので、俺ガイルの電子書籍版とか、至道流星先生のライトノベル全巻とか買ってしまった。


 俺ガイルは揃えたい気はするけれど、お金も節約したい。というか、読む暇がない。今日だって報酬系はピクリとも動かない。


 偶然性と出会いたいと言っていた私は一体どこへ行ってしまったのだろうか。偶然性を高める旅は理想論だったのか。最近はソシャゲもやっていなくて、#コンパス戦闘摂理解析システムもリロードが長すぎてやるのをやめたとなったが、それだと最近のライトノベルやらゲームやらは何が流行りなのか分からなくなってきた。偶然性を高めるためにコンパス戦闘摂理解析システムをするべきなのか。


 しなくていいよ。


 ぼーっと寝てて困ることないじゃん。


 職場での友人は、もう既婚者で子供もいらっしゃるので、今日か明日は運動会だったはず。熊本で鬼頭莫宏先生の話が出来るので驚いた、とか、勉強とか一緒にやりませんか、とか、甲子園を一緒に見に行きませんか、とか、色々と提案して頂いた。下手をしたら本当に、普通に行くのかもしれないが、土日のこの報酬系ゼロのこの状態で何かを一緒に楽しめるのかが不安がある。


 私に対する不安では無くて、誘っていただいたのに例えばぼーっとしてしまうとか、そんな相手に対する不安はかなりある。自分にとって何が楽しいことなのかが30歳手前になっていても全く分かっていない。ごろ寝をしていて風の音を聞いたら幸せを感じたとかなれば、それは根暗のひきこもりを超えて、ただの精神疾患から来る病的なものなのかもしれない。それは、薬か何かで改善できるものではない。コンサータを飲んでいるからこれが限界なのだろうけれども。


 大学時代の自由な時間でとにかくサブカルの大量摂取が出来たのが最後なのかもしれない。社会人になってからか、向上心が無くなったのか、大学時代に大切にしていた、美しいものを集めたいとかいう人生を掛けての目標のようなものも、歳と共に執着が薄れてきているのかもしれない。


 脳内の報酬系を活発にさせる方法って何だろうか。多分、ただ、何も考えずにやること、続けること、そこにしか答えは無いように思えているけれども。アニメを観るのだって、漫画を読むのだって、名言を集めるのだって、多分、全ては面倒で報酬系など待っていたら永遠に終わらないのだけれど、それらを楽しむのではなくて、作業としてやり続けたら、前にも言ったかもしれないが、誰にも届かない境地へと行く唯一の手段なのかなとか思ってしまう。

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