10円のOCEAN

第21話 地の怪物との対決

美鈴彩は早朝の神社で穏やかな時間を過ごしていたが、その平和は突如として打ち破られた。地面が激しく揺れ、神社の境内の一部が割れ始めると、そこから巨大な土の塊が現れ、やがてそれは一つの巨大な形となった。この新たな敵は自らを「アースゴーレム」と名乗り、ドエトロ軍団から彩を倒すために送り込まれたことを明かした。

「美鈴彩、お前の試練はまだ終わらない。私の力、地の力を見せてやろう！」アースゴーレムの声は地鳴りのように低く、彼の足元からは更に多くの土が彼を中心に蠢き始めた。

アースゴーレムはその巨体と土を操る能力を駆使して攻撃を仕掛けてきた。地面から突如として生じる土の柱や、彼の巨大な拳から放たれる土塊は、彩にとって大きな脅威となった。彩はすぐにOSS10に変身し、機敏に動きながらアースゴーレムの攻撃を回避し、対策を講じた。

彩は水の力を最大限に活用し、土の攻撃に水を流し込むことでそれを泥に変え、アースゴーレムの動きを遅らせようと試みた。しかし、アースゴーレムはそれを予想しており、自らの土の体を硬化させることで彩の戦略を防いだ。

戦いが激しさを増す中で、彩はアースゴーレムの体が一部脆弱になっていることを発見した。彼が攻撃を繰り返す度にその部分が露わになっていた。彩はこの情報を基に、一計を案じた。

彩は大量の水を召喚し、その水を一点に集中させてアースゴーレムの脆弱な部分に向けて放った。水流はその部分を集中的に打ち続け、ついにアースゴーレムの防御を突破した。巨大な土の塊が崩れ落ち、アースゴーレムはその力を失い、動けなくなった。

「地の力だけでは、お前を倒すことはできなかったか…」アースゴーレムは敗北を認め、彩の前から姿を消した。

戦いが終わり、彩は再び神社の平和を取り戻したが、彼女の心は次なる脅威に備えていた。ドエトロ軍団からの攻撃はますます巧妙かつ激しくなっており、彩は神社と町を守るために、決して警戒を緩めることはなかった。

「どんな敵が現れても、私はこの地を守り続ける。」彩は心に誓い、次の戦いへの準備を始めた。