第8話 無数の刃を纏いし者
朝日が神社を温かく照らす中、美鈴彩は前夜の戦いの疲れを癒やしながら、新たな挑戦に備えていた。留五郎と特別捜査室のチームは、夜通し神社の防御を固め、ドエトロ軍団の次なる動きを警戒していた。
「彩さん、こちらを見てください。」留五郎が手に持っているのは、謎のメタル片だった。それは影の戦士が倒れた場所から発見されたもので、何らかの手掛かりを提供するかもしれないと彼は考えていた。
彩はその片を手に取り、じっと眺めた。「これは...?」と彼女が問うと、留五郎は重々しくうなずいた。「これは特殊な合金で作られています。ドエトロ軍団が使用している武器の一部のようです。そして、このメタル片から、我々は新たな敵の存在を察知しました。」
その瞬間、神社の周囲の空気が再び重くなり、不穏な風が吹き始めた。彩はすぐに気付いた。これはただの風ではなく、新たな脅威の予兆だった。
空から突如、無数の刃が降り注ぎ始めた。それらはすべてが鋭利な剣の形をしており、その数は数え切れないほどだった。中央で輝く一人の戦士が、これらの刃を操っているようだった。「無数の刃を纏いし者」―その名の通り、彼は自らの周囲に刃を浮かべ、完全な防御の態勢を築いていた。
「私はセイバー。ドエトロの命令でお前たちを討ちに来た。」セイバーの声は冷たく、彼の意志が刃とともに彩に向けられた。
彩は迷うことなく変身し、OSS10としての全力でセイバーに立ち向かった。彼女は水を操り、刃に向けて大波を発生させたが、セイバーはそれを軽々とかわし、逆に無数の刃で反撃を試みた。
戦いは激しさを増し、彩は何度もセイバーの攻撃により窮地に立たされた。しかし、彼女は決して諦めず、神社の力と海斗から学んだ技を駆使して戦い続けた。
最終的に、彩はセイバーの隙をつき、直接対決を挑むことに成功した。彼女は剣を一閃させ、セイバーが操る刃の一部を破壊し、彼の防御を崩した。
「これが、海の力だ!」彩が叫びながら、最後の一撃をセイバーに加えた。巨大な水の剣が空を切り裂き、セイバーを圧倒した。セイバーは敗北を認め、彩の前から姿を消した。
勝利した彩は、息を整えながら空を見上げた。彼女は感じていた―これらの戦いが連続していることは、ドエトロの計画が更に大きなものであることの証だった。しかし、彼女は決して屈することなく、神社とこの町を守るために戦い続ける覚悟を固めていた。
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