前世、差別が酷すぎたので英雄として弱き者を助けるために横槍したら権力者に殺されたけど今世で絶世の美少女エルフ共に頑張ります

人中の蝮

第1話、英雄、弱き者を救うために権力者に牙を向ける

俺の名前は・・・いや、今は言わなくても良いだろう。それよりもこの世界の現状がとてもよろしくないのだ。



そう、俺が住んでいるこの世界はハーフエルフと人間たちの間で争い事がありその上にハーフエルフであり滅びの魔女と呼ばれている存在を長年に掛けてついに討ち倒した。



この混沌とした世界にようやく平和を届けられた事に俺は役目を果たすことができたと安堵をして人々からの歓喜の声を受けて国に帰還していた。



王も貴族たちももちろん民衆たちもようやく訪れた平和を満喫して新しい時代に入ろうとしていた。



そこまでは良かったのだけどそこからがおかしくなってきたのだ。



ハーフエルフと和平交渉にて決まった平和が人間たちの一方的な事で破られてハーフエルフたちが被害を出しているのだ。



俺はハーフエルフたちが条約を守っているのにこちらが一方的に破ってはならないと声を出して権力者たちに説得をしようとしていた。



「陛下、時間がない中に私とこのような時間を作っていただき誠にありがとうございます。時間があまりないと思いますので単刀直入に伝えます。ハーフエルフとの結んだ条約を一方的に破ってはなりません。そうなればハーフエルフだけではなく他の人々からも信用が失われてしまいます。どうか、陛下の言葉で条約を守るように皆に伝えて下さい」



「英雄殿、それは出来はしない。ハーフエルフは国を栄えさせる為に必要な道具なのだ。人の様に扱いをしなくても良い上に人みたいに知能がある。これを上手く活用すれば我が国はさらなる繁栄を繋がることは明白。その為、英雄殿の提案には受け入れられるものではない」



そんな目先の利益の為に信用は失ってはなりませんと俺は何度も陛下に説得を試みた。



しかし、何度も伝えても陛下は頷いてくれずにいた。俺だって王様が何とかしてくれないとどうにもならないことは分かりきっていたので食らいついてでも必死に説得をしていた。



けれども結局、時間の無駄として帰るように言われてしまった。ここにいても何も進歩しないと判断した俺は素直にその場から立ち去り家に一度帰ってから覚悟を決めて行動をする事にした。



そう、俺が自ら先陣を立ち、ハーフエルフたちに対する行為をやめるように行動をするしかない。



幸いな事に実力もあるおかげで知名は高くあるのだ。何せ世界に恐怖を陥れていた魔族の殆どを俺たちが一部の魔族を除いて根絶やしにした功績もあり更に魔物たちも大きく数を減らして人間が住む領域を増やしたのは皆が俺達のことを讃えて評価をしていた。



それさえあれば何とかなると考えて民衆たちにお願いをしてみた。



しかし、民衆たちもハーフエルフたちを奴隷などして誰も味方にしてくれる人はいなかった。



最後の頼みとして元パーティーメンバーの者たちにもお願いをしたのだけど誰も協力はしてくれることはなかった。



何でだ!このままではハーフエルフの未来は勿論のこと人間たちも腐って来ることを阻止しなければならないのにどうしたら良いのだと考えた末に残ったのはこの力のみ・・・最早これまでかと感じるのだった。



そうして俺はハーフエルフたちが多く捕らえられている場所に向かいハーフエルフたちを逃さないように見張りをしていた者たちに解放するように伝えたが兵士たちがそれは無理ですと答えているととある貴族の責任者が現れたのである。



「おやおや、これは英雄殿。こんなところに来て何か御用ですかなぁ」



「この場にいる奴隷となっているハーフエルフたちを解放しろ。ここにいるハーフエルフたちが何をした!ただ平凡に生きていただけではないか罪人よりも酷い扱いをしてお前たちに人の心とかないのか」



そう言うと貴族は何を言っているのですかこの者たちは人間ではないのです、好きなようにしても宜しいじゃないですかと平気な顔で言ってきたので俺は相当カチンと来てなら解放しなければここで死ぬと言われてもかと剣を抜いて脅した。



するとまたまた冗談を人に対してそんなことができるはずが無いでしょうと笑いながら言ってきたので俺はその貴族の首を刎ねた。



その首はゴロゴロと地面に落ちてから出来たぞと言うと周りの兵士達がうわー!と騒ぎ始めたのでここで増援を呼ばれるわけには行かないと周りの兵士たちもすぐに首を刎ねて周りを黙らせた。



それを見ていたハーフエルフたちが先程の光景で怖かったのか怯えながら私達を助けてくれるのですかと聞かれたので勿論だと返答して牢獄から解放して他にも捕まっているハーフエルフたちを救出しながらその場を後にした。



ハーフエルフたちにはこの地点に向かってほしいと頼み込んだ。その先には人間の勢力範囲から逃げられる場所なのでそこまで向かえば助かると説明するとありがとうございますと言ってからその場に向かい始めた。



それを確認してから俺は他にも捕まっているハーフエルフたちを助けに各地を回った。多くの敵を殺してハーフエルフたちを救った、道中で教会の教祖も殺して国王も殺して人間たちは大混乱しているその時を見過ごさすにハーフエルフたちを多く救い共にその場所に向けて旅を始めていた。



しかし、人間たちも黙っている事はなく各地から選ばれた精鋭部隊を結集させて俺たちを追撃をしてきたのである。



しかもその中にはかつて共に旅をした仲間達が全員いたのであった。



本当にここまで味方がいないとかえって清々するわと感じながら逃げていた。本当ならかつての仲間の好として見逃してくれるだけでもしてくれたら助かったのになと思いながら逃走を続けていた。



そしてその日、運命の時を迎えようとしていた。

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