第43話 ロボットを愛する男とロボットの花嫁 後編
今度はハムネンから電話がかかってきた!
「ユーキ!大変やねん!ワシもロボット連れて来たのを忘れてたねん!」
「ま、マジで……」
おれ達は宇宙船に向かった。
「あれ?ハムネン、なにも乗ってないよ!」
「という事はあいつ逃げ出したねん!」
「え!動けるロボットなの!?」
「そうやねん!すぐに探すねん!」
おれ達は近くを捜索してみた。すると……
「あ!あそこに倒れているのが、連れて来たロボットやねん!」
ロボットの見た目は体が鉄ようなもので出来ていて、頭は四角い手足はパイプで出来ていてちゃんと指もついている。見るからにロボットだと分かる姿をしている。
「おい!大丈夫かねん!このオイルを飲むねん!」
ハムネンはロボットにオイルを飲ませると……
「いや〜ハムネンさん助かりましたよ!なんとか復活しましたよ!」
ロボットがしゃべった!ハムスター星はすごいロボット作れるんだな……
おれはとりあえずロボットを家に連れ帰った。
「後はハムケンに聞くねん!」
と言ってハムネンは帰ってしまった。
「君は名前あるの?」
「ロボタですよ!覚えやすいでしょ!」
「地球には何しに来たの?」
「花嫁探しです!」
「え!ええーーー!!!」
そうこうしてるとハムケンが帰って来た!
「ロボタ来たんやね。ユーキこの家でしばらく暮らしてあげてほしいんよ!」
「え!ロボタが生きていくには何が必要なの?」
「とりあえずはオイルだけで大丈夫やね。一月に一回飲ませる必要があるんよ〜」
「ちなみにそのオイルはおいくら?」
「30000円やね〜」
高い……おれの貯金がすぐ無くなってしまう……そうだ!
「ロボタは人間と同じくらいの大きさだし働けるんじゃないかな!?それに花嫁は仕事していないと来てくれないよ!」
「そうだよね!僕、働きます!」
宇宙怪人ハムスターはともかく、ロボットも働けるのだろうか?とにかく仕事を探す事にした!
次の日……おれ達は資材搬入の仕事をしていた。ロボットでも雇ってもらえた。
「ロボタ!壁を傷つけずに運ぶんじゃ!」
「はい!」
教育係にハムタクも来てくれた。ロボタはテキパキと働いている。
そして仕事が終わった!おれ達は一日分の給料をもらった。
「ユーキさん、僕!地球のお酒を飲みたいです!」
「え!飲んで大丈夫なの?」
「多分大丈夫だと思います!」
おれ達は居酒屋に行く事にした。
居酒屋に着いた!さっそく酒を注文する。
「ロボタは味はわかるの?」
「わかりますよ!そこは人間と変わりません!」
ハムスター星のロボットってすごくね……しかしロボタとハムタクは目立つ。他のお客さんの注目の的になっている。
そんな時、一人の女性が話しかけて来た!
「ロボットにハムスターがお酒飲めるの!?私もいっしょに飲んでいい?」
「いいですよ。お姉さん名前は?」
「私はかすみって言うの。よろしくね!」
かすみさんはおれよりも年上に見える。花嫁を探しているロボタはすぐにアピールする。
「かすみさん!僕は地球に花嫁を探しに来たんですよ!」
「そうなんだ〜見つかるといいね!」
簡単にあしらわれしまう。しかしロボタは諦めない。
「かすみさん!僕、頑張って働くのでまずは友達になりませんか?」
かすみさんは少し考えたあと……
「そうだね……まあ友達からならいいかな……」
「やったねじゃ!良かったんじゃロボタ!」
ロボタはガッツポーズをして喜んだ!ハムタクもいっしょに喜んでいる。
「でもロボットと結婚するってどんな感じだろ?誰かロボットと暮らしている人いるのかな?」
かすみさんの疑問に、おれは答えれる。
「ロボットと結婚している人いますよ!話しだけでも聞いてみますか?」
「そんな人いるの?会ってみたいな!」
おれはすぐに権田さんに連絡して、週末に会ってみる事になった。
週末がやってきた!権田さんとミナちゃん、かすみさんとロボタの四人がおれの家に集まった。ハムスター達とおれもその様子を見る。
まずは権田さんが切り出した。
「かすみさんはロボタさんと会ったばかりですよね。もっと仲良くなれそうですか?」
「今日までも連絡は取り合っていました!僕はもっと仲良くなれると思います!」
「私も結構うまくいきそうだなーっと思っています。」
権田さんは特に驚きもしない。
「そうですよ!相手がロボットでもうまくいきますよ!」
「私もそう思うよ!権田さんすごく優しいし!」
ミナちゃんも権田さんに同意した。
この後四人の話しはずいぶん盛り上がった!
そしてしばらくした後コタローが
「みなさん仲良くなったみたいっすね!いっそのこといっしょに暮らせばいいっすよ!」
と、とんでもないことを言った!
「それは……無理じゃない?」
おれは思った事を口にする。しかし……
「僕はいいと思いますよ!」
「私も!いっしょに暮らしましょう!」
権田さんとかすみさんは暮らす気になっているようだ!
「え!じゃあミナちゃんとロボタはどう思うの?」
「私もいいよ!家族が増えて!」
「僕も!いいですよ!」
「え!ええーーー!!!」
結局四人はいっしょに暮らす事になった。
多様性の時代だし、ロボットと人間のカップルがいっしょに暮らしてもおかしくないよね!
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