第31話 地獄へようこそ!

 今日はハムスター達が全員揃っている。

「暇っすね〜ハムケン!暇を潰せる事ないっすか?」

「ほーやね……なんか楽しい道具なったかね?」

 ハムニブは体幹トレーニングをしている。

「運動が出来る事がいいぞ!」

「うーん、なら地獄へ行ってみる?」

 地獄へ行く?ハムケンの提案にみんなびっくりした!

「私は行ってみたいッチ!」

「面白そうじゃ!」

 ハムスター達はノリノリだ!しかし……

「ハムケン!地獄なんて行って大丈夫なの?ちゃんと帰ってこれるの?」

「多分大丈夫やけん!観光の人は手厚い歓迎があるみたいやけん!」

 多分じゃ不安なんだよ……しかしハムスター達だけを行かせるのは、心配なのでおれも行く事にした。

「これが地獄へ行くための機械なんよ」

 ハムケンは赤い丸い玉のような機械を取り出した。

「これに手で触って目をつぶったら地獄へ行けるけん!」

 おれ達はハムケンの言う通りにした。そして……





 おれ達は周りが赤いところにいた。ここが地獄だろうか?

 目の前には大きな門がある。

「わしは閻魔大王だ!お前達は何をやらかしたんだ!」

 大きな鬼のような外見の人に話しかけられた。この人が地獄の閻魔大王なのか!

 おれ達は事情を説明した。

「なに!観光で来ただと!なら手厚く扱わないといけないな!」

 ハムケンの言ってた事は本当だったようだ。

「閻魔大王!地獄案内してよ〜」

「案内してくれたら助かるんじゃ!」

 軽い感じで言ってるが……閻魔大王は気を悪くしないのだろうか?

「わかった!案内してやる!」

 閻魔大王は気にしてないようだ……





「ここが地獄の入り口等活地獄だ!ここでは地獄の住民を戦っわせているところだ!」

 見ると鉄の爪を付けた人達が戦っている!

「戦いを見ると私も参加したくなるッチ!」

「え!ハムッチやめときなよ!死んじゃったらどうするの?」

「ハムケン!確か切られても怪我しない道具が有ったッチね!?」

「あるんよ!体に振りかけて使う『切られなーい』ってやつがね〜使ってもいいけん!」

 閻魔大王に許可を取りハムッチも参加する事になった……

「オラッチ!コラッチ!」

 ハムッチは住民を次々と倒していく!住民は悲痛な叫びをあげる……

「こいつ切っても切れない!どうすればいいんだ!」

 おれは心の底から住民のみなさんに同情する……

 そして立っているのはハムッチだけになった……

「やったー勝ったッチ!閻魔大王!なんかくれないッチか?」

「商品は特にないぞ……」

 ハムッチのあまりの強さに閻魔大王も引いてる……

「それじゃハムケン!住民にも『切られなーい』使うッチ!」

「わかったけん!ほーら!」

 ハムケンは地獄の住民にも振りかけた!すると……

「これはすごい!元気になった!やったー!」

 住民のみなさんが元気になって良かった!「切られなーい」万能だな……





「お前達、次はどこへ行きたいのだ?」

 閻魔大王の質問にハムタクが答える。

「灼熱地獄に行きたいんじゃ!」

「物好きだな!まあいい!連れてってやる!」

 おれ達は閻魔大王に付いて行った。

「ここが灼熱地獄だ!」

「ずいぶん暑いぞ……しかしすごいところだぞ……」

 地獄の住民が鉄鍋で炙られている!おれ達は結構離れたところにいるが、それでも暑い……どうにかならないだろうか……

「ハムケン!涼しくなる道具ない?」

「あるんよ!でも高いから5000円払ってね〜!」

 高いな……でも仕方ない払う事にした。

「『涼しくなーる』全員に振りかけるんよー」

 ハムケンは粉のような物を振りかけた。すると……

「ハムケン!涼しくなったっす!」

 一気に涼しくなった!そうだ!

「ハムケン!地獄の住民のみなさんにも振りかけられないかな?」

「追加で5000円ね〜」

 ハムケンはそう言うとおれの提案を実行した。そして……

「涼しくなったー!」

「鉄鍋の上でも快適だ!」

 住民のみなさんも涼しくなったようだ!しかし閻魔大王は……

「おい!お前達勝手な事をするな!もう観光は終わりだ!」

「えー!もっと見たいッチ!」

「もっと観光させるんじゃ!」

 ハムスター達は不満そうだ。

 そういえば現実の世界でのおれ達の体はどうなっているのだろうか?聞いてみる

「ユーキ……やばいんよ……現実の世界ではワシ達死んでいるけん!遺体が焼かれたら戻れないんよ……」

「え!ええーーー!!!」

 おれ達は観光を切り上げて帰る事にした!






 おれはハムケンの機械で現実の世界に戻ってきた。

 なんか狭い箱の中に入れられている……これってまさか!

「ここ棺桶の中だよ!開けて!おれは生きてるよ!」

 おれの叫び声に気づいた父さんと母さんは扉を開けてくれた。

 ここではおれの葬式が行われていた……

「父さん!母さん!ハムスター達は!?」

「ハムスターちゃん達死んじゃったから、箱に入れて庭に埋めちゃった…」

 おれは急いで家に帰って庭を掘り返した。そして箱を開けた!

 ハムスター達はすぐに箱を出て巨大化した!

「いやー空気がなくなりそうになったっすよ!」

「なんとかなったね!良かったけん!」

ハムスター達が生きていて良かった!

「みんな!生きていたの!?うう、良かった……」

 ねここは泣いて喜んでくれた!心配かけちゃったな……

「多くの人に心配と迷惑かけたんだぞ!」

 おれ達は父さんに厳しく怒られた!今回ばかりは仕方ない……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る