公募戦士はそろそろクラスチェンジしたい ~商業デビュー志願者の雑草的雑想~

五色ひいらぎ

そもそもなんで商業デビューしたいんだっけ

 はじめまして、あるいはこんにちは。五色ひいらぎです。

 だいたい15年ほど小説を書いていて、2年半ほど半公募戦士(公募+Webコンテスト半々の注力)をやっています。

 そのうち長編でなにかしら入賞して、商業デビューするのが目標です。

 本エッセイは、その過程で色々と考えたあれやこれやの雑想録です。




 で、まずは最初の話。

 半公募戦士などやっていると、日々(特に選考に落ちた時)いろいろなことを考えます。

 中でも定期的に浮いてくる自問が、これです。


「自分、なんで公募戦士なんてやってるんだっけ……?」

「どうして商業デビューしたいんだっけ……?」


 特に自分は、もともと二次創作出身で、10年くらい二次創作のみを書いていました。当時は商業出版などまったく縁のないものでした(むしろ公式の目につかないよう隠れていました)。

 オリジナルに移ってきてからも1年半ぐらいはエンジョイ勢を自認し、商業書籍化だのデビューだのにはまったく関心を持っていませんでした。


 それがどうしてこうなった。

 ほぼ常時なんらかの公募かコンテストの締切に追われまくってる現状、エンジョイ勢当時の自分に見せたら爆笑されますわ。まちがいなく。


 ほんと自分でも不思議ですし、自分自身明確な答えが出ていないのですが……おそらく現状の理由は、以下の2点に集約されそうです。


 1. お金をいただくことで、書き物に割く時間を増やしたい

 2. 「向こう側の世界」を見てみたい


 1についてはシンプルです。小説を書いてお金をいただけるようになれば、ぎょうとしてまとまった時間を投入できるようになります。そうなれば本業の時間を減らして(IT技術者なので、業務委託=フリーランスになる手段があります)、よりたくさん、残りの人生で小説書きに時間を費やせるようになるのでは……と思っています。


 2については……「できるかぎり質の高い小説を書いてみたい」と言い換えられるかもしれません。

 自分が書くものの質を可能な限り高めたいのですが、現状、ある一定ライン以上に質を高めるためのノウハウが、商業出版界の内部にしかないように感じています。

 現在、公募やコンテストに出す原稿は事前にココナラの有償講評でみていただいているのですが、「プロ編集者」を名乗っている方々のチェックって、そうでない方とあきらかに精度が違うんですよね。厳格で鋭い。

 さらに実際の商業出版となれば、編集者さん以外に校閲さんのチェック等も加わるわけで……。

 商業出版されるものが常に高品質とはかぎりませんが、高品質のものを作るノウハウが業界内で閉じていて出てこない、そんな感じがしています。


 なので、ある一定以上に品質を上げようとするなら、商業出版界に飛び込む以外に方法がない……ように感じています。

 もちろんそれは幻想かもしれませんし、商業出版界の外にも、出版関係者と同等以上の評価眼の持ち主が出てくるようになれば(少なくとも1人知っています。1人しか知りませんが……)、あえて商業主義に支配された世界に入っていく必要もないのかもしれません。

 しかし、幻想を幻想であると判定するためには、いちど実体を見てみなければならないわけで。


 今はとにかく、いけるところまでいってみたい。

 現状の心持ちを一言で表すと、そんな感じではありそうです。

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