Dramatic 青春 ディレクターズ Club
すわり
第1話 …… Dramatic 青春 ディレクターズ Club
Introduction
◇
入学式が始まる前のこと。
「「「キャーーーッ!」キャーーー!」」
花飾りがつけられた校門を潜るその時、
前の方から何か騒がしい声が聞こえてきてるのに気がついた。
「あ… あの人が…」
そういえば、この学校には芸能人の先輩がいるって、誰かが言ってたっけ。
その先輩らしき人が何故かすごいスピードで走りながら、新入生の人混みを突っ切っていく。
何人もの女子達がキャーキャー喜んで、みんな色めき立って、中には先輩にサインをお願いしながら追いかける人もいて…
「こらーー!お前、自分の影響力自覚しろーー!!」
「すんませーーん!!!ちょい事情があってっすねー!!あ〜!!みんなーー!入学おめでとーーー!!!」
ワーキャ―めちゃくちゃ盛り上がってる。
入学初日からなんかスゲー…!
先輩がこっち側に走ってくるその時、楽しそうに、半分苦々しげに吐き捨てながら通り過ぎて行った。
「っっっとに!ばかやろう!アイツー!!」
……アイツ?
その疑問は、
前に向き直ると同時に、頭から抜けていった。
"とある知り合いの女子"の後ろ姿を見つけたから。
後ろ姿しか見えてないけど、
騒ぎを見て、クスクス笑っているように見えた。
こっちを振り返らないかな…なんて思って…
でも、振り返ったとして、俺が挨拶していいのかな?そこまで仲良くないか…
結局そのまま先輩の騒ぎも遠のいていって、なんてことない入学式が行われる。
それが…平穏なんて忘れるくらいの、
めちゃくちゃで、ドラマチックな高校生活の、前哨戦だった――――――――――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます