第20話

「ミサイルだ」

ハイトが上空を見上げながら

つぶやいた。

ミサイルはボールと重なり合って

ハイトと御影を襲った。

ミサイルの弾頭にハイトの蹴ったボールが

命中した。

ずずずっとミサイルが空中で押し戻される。

ミサイルや戦闘機が次々に飛来した。

ハイトの蹴ったボールは順繰りに

すべての飛来物を破壊して行った。

「見事だ」

勝沼がボソリとつぶやいた。

「だが薩摩の蹴った鋼球は絶対に

破壊できぬはず。どうする、ハイト」

勝沼が自信ありげににやりとほくそ笑んだ。

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