第五話 健全に生た方が良かった
家に帰り、夕飯もとっととすませ、風呂の時間になった。
順番は俺→ランパード→フェミエル、リエル、の順番になった。
フェミエルとリエルは二人で入り、ばあちゃんはどっかのタイミングで入るらしい。
俺の家の風呂は三人が一気に入れるぐらい広い。何なら実は俺の家の風呂は地下の温泉を引っ張ってきており、この家を取り壊して自分たちの家にする前はここも旅館として使われていたそうだ。だからこんなに風呂も広いんだろう。昔はこのサイズの風呂が5、6個あったらしい。我が家もすげーもんだ。
ランパードと一緒に入ったら?とも言われたが、やつの裸姿なんて見たくないもんで、一人で入ることにした。
脱衣所に行って服を脱いで、カゴの中に放り込んだ。
ガラガラ
風呂の扉を開ける。
湯船から煙が出ており、すごく気持ちよさそうだ。
髪と体、顔を先に全て洗ってしまい、風呂に浸かる。
ザブーン
水がこぼれ、床に流れていく。
毎日こんなことができて、すごくいい気分だ。
「それにしてもルクセンハーゲンとかいうやつ、本当に来るのかな?」
そんなんきてしまった暁にはもう我が家は終わりだ。
というより地域一体全部なくなるぐらい強いって言ってたし、本当にヤバい相手をリエル達の王国は敵にしているんだな。
本当に来てほしくないと、心から願った。
「…おーいはやと!、時間だぞ!」
そのランパードの声で俺は目が覚めた。どうやら少しの間、寝ていたみたいだ。別にのぼせたとかではないので良かった。
「おーけ!今行く!」
そう言って俺は脱衣所に行ってパジャマに着替え、寝室へと向かった。
_1時間後_
「はぁ?今の相手見えてたのかよ虚空使っとけば良かった」
「ドンマイ!これはしゃぁないわ」
「お前も落ちたな、昔だったら99全弾ヘッショで返り討ちにしてたのに、今や後ろからロングボウちゅんちゅん野郎になって…」
「当ててるだけマシだろ?てかお前はいい加減、野良と喧嘩するのやめろよな」
「あっちが仕掛けてくんだよ!『ざーこざーこ』ってな」
「お前その喧嘩買うなやレスバすぐ負ける癖に」
今は友達の長谷川匠と中瀬浩一郎とAP◯Xをしていた。
こいつらとは昔からの仲で、結構長い付き合いだ。
昔はこいつらの家に行ったりしてずっとバカ騒ぎしてたな。
「あ、待って俺もうやめるわ」
「どうしたはやと?結構早いな、仕事やめてプロゲーマ目指すと思ってたんだが」
匠が俺に言ってきた。
「いやまぁこっちもいろいろあるんだわ、それじゃ、またな」
「「また」」
そう言ってDi◯cordの通話から抜けた。
早くやめた理由はただ一つ。
なんかランパード遅くね?
あいつ昨日四分ぐらいで上がってきてクッソ臭かったからもう一度入らせたんだが、今回はもう1時間も上がってきてない。
もしかして溺れて死んだのか?それだったらいろいろとヤバい。
一応確認しに行くか。
階段を急いで降りて、脱衣所の扉を開けた。
「ランパーd…」
「しーっ」
うわキッツこいつ唇に指当ててくんなへし折ってやろうか。
「おいランパード、またホモ展開には持って行きたくないぞ」
そう小声で言った。
そしたらランパードが俺の唇からそっと指をはなし、服のカゴ入れの方を指差し小声で言ってきた。
「今、女性陣二人は風呂に入っている。そしてここのカゴに下着が二個、どういうことか、お前ならわかるはずだ」
「…!ま、まさか俺にも触らせてくれるのか?」
「あぁ、だって俺たち、相棒だろ!」
こいつとはホモ関係になりかけたことしかないが、こいついいやつすぎないか?自分のおかずを他者にも共有するなんて…見直したぜ!ランパード!
「ありがとうランパード!」
「いいってことよ!」
ヤバい涙出てきそう、こいつこんないいやつなんだな、ホモになるのは嫌だけど。
「俺は青いのをクンスカするから、はやとには特別にこの黒いオープンショーツのをクンスカさせてやろう」
!?、オープンショーツだと!しかも股割れのやつだ!あの二人のどっちかにそんなエロい下着を買っていた奴がいるというのか!?
ワンチャン俺とこいつのどっちかと致そうとしていたって可能性も…
マジで興奮してきた!
「おーけ、ランパード!では行くぞ!」
俺たちはカゴの前に立ち、それぞれの下着を手に持った。
「3、2、1、いけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
「スゥーーーーーーーーーッ↓ハァァァァァァ↑」
「誰かのオープンショーツ、しっかりなめまわさせていただきます。レロレロr」
その時だった
カチャッ!
脱衣所のドアが開かれた。
ヤバい!ばあちゃんだ!戦闘体制に入れ!
ばあちゃんを討伐するためにランパードと俺で土下座の構えをしていたその時、
「あなた達何してんの?」
そこにはばあちゃんではなくリエルの姿があった。
…ん?ちょっと待っておかしい。
いや普通におかしい。
だって二つ下着があって、風呂にも二人入ってる、でもリエルはもう風呂に入っていない。ってことはリエルは下着を着ているから…いやノー下着って可能性は…ないか、だってこいつに限ってそんなエロいこと自分からやり出すわけがない。ってことは…
……………っ!
その瞬間ランパードと俺は顔が真っ青になった。
二人で向き合い、予想もしてなかった最悪のことを俺が口にする。
「これ、どっちかばあちゃんのだ」
頼む!頼むからオープンショーツがフェミエルのであってくれ!ばあちゃんのだったら俺はばあちゃんのパンツレロレロレロレロしてしまったことになる!
そこにリエルが言ってはいけない言葉を口に出す。
「はやと、それ、久美子さんのよ…」
終わった…いろいろ終わった…
グスッ…81が股割れとかはくなや誰得だよマジで…
ガラガラ
風呂の扉が開いた。
そこにはフェミエルと完全にヴォル◯モートと化していたばあちゃんがタオルを体に巻いて立っていた。
「ランパード、はやと、ちょっとこっちにきなさい」
…明日から健全に生きていこう!
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