第3章―会社発展編 第27話 開業医を目指して(研修医side)
私は医者を志して地方で研修医をしている。病院の研修医って薄給で長時間仕事をさせられる。学生時代に金持ちになれると思って一生懸命勉強したのに世の中って厳しいな。若いうちに研修医をやらないとその地域での病院を紹介してくれない闇の世界が広がっている。親が医師であれば既存の病院を継ぐことができるが、俺みたいな親がサラリーマンは開業する事は費用的に当分無理だし、とりあえず紹介される地域の病院に所属してお金を稼がないと開業するための資金が貯まらない。
お金を作るには研修医を終えて、紹介された病院で20年近く働かねば開業する資金も得る事ができない。病院の御曹司とサラリーマンの息子となる医者は、ここで大きく格差ができる。金持ちになれると思ったお医者さんも厳しい世界だなと思った。
親への大学時代に頂いた仕送り分の返金はいつになったらできるんだろう。大学時代、約2千万円の学費とアルバイトできない為、生活費は完全に仕送りに頼っていた。生活費1千万円と合わせて、約3千万円かかっていたと思う。医師になるって親不孝だったのか。手っ取り早く稼ぐ美容整形なら、まだ新規に病院が多くそこまで研修先の病院から紹介が必要ないから、美容整形を専門にすればよかったのかな。
どちらにしろ、少し間違えたら命にかかわって訴えられるし医者ってこの時代、損な専門職になってきた気がする。
医師免許と弁護士免許を両方持っている方は今まで皆無だったけど、今後は、裁判になった場合に専門用語が飛び交う為、両方の免許を持っている人は重宝されるんだろうな。裁判が割と身近に感じる専門職なのかな。
話が逸れてしまったが、親に借金していた金額を返して、開業医になるための初期費用を稼ぐには、このままでは50代になってしまう。そんな為に医者の勉強をしていたのではないと最近つくづく思う。
たとえ開業できるまでお金を準備したとしても、開業候補地の選定・資金調達・職員募集・設計・施工・広告・各種届出など病院辞めてから開業まで数か月以上かかるだろう。最悪1年とかかかってもおかしくないスケジュールになってしまう。それを考えると開業医を目指すのは億劫になり、病院の先生のままでもいいかなと思ってしまう。
そんな時にAtoB病院が独立制度を発表し、医師業界で話題となった。この話を聞くと初期費用が想定1憶円から、半分以下の3~5千万円までハードルを下げる事ができる。これは人生設計を見直す必要ができた。
また開業場所は、薬局の2階になるので場所も決まっており、資金調達もかなり融通が利き、職員募集や設計施工までは、薬局側からアドバイスをもらいながらかなりスムーズに進めれると聞いている。開業までの期間の短縮などメリットが大きすぎると思う。デメリットは薬品の仕入れは、AtoB薬局から仕入れて配送便で配送になる。自分が注文して配送まで手配するのがめんどいので逆にメリットと感じるし、マイナス分は場所をある程度特定したいなら、特定した地域への出店まで待つ必要があるのと土地・建物が借り物になるってぐらいかなと思う。
病院に働きながら独立制度によって、独立に向けて動けるのはかなり融通が効いてくると思う。考えれば考えるほどメリットのほうが大きいと思い、今の研修医を辞めてAtoB病院の採用試験を受ける事とした。
AtoB病院の採用試験を受けた所、同じような考えの人が多く予想を超える申し込みだったそうだが、自分は受かる事ができた。研修医を辞めて、この病院で数年働き、規模に近い土地に薬局ができたら、その場所の2階で独立開業医として働ければと思う。
病院側にもメリットがあり、新規薬局を設立する際に病院の独立制度の応募者に候補者を絞れて経営理念や医薬品の選定も統一化され2階のクリニックも準チェーン店の扱いができる。
このような1階スーパードラッグ、2階クリニックの建物が全国に広がり地域に根付いたスーパードラッグ・クリニックの混合建物を主体として大きく躍進するきっかけとなった。
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1999.3 投資会社立ち上げ
1999.3 高校卒業
1999.4 投資会社 名古屋駅前に本社移転
1999.5-7 親族や佐藤さんなど即戦力入社
1999.8 不動産会社買収
1999.9 システム部門立上 システム開発開始
1999.10 薬局/病院資本参入
1999.11 病院/専門学校買収
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