第13話 承諾するあほ

たけしはリーダーとしてなのか、一人の男としてなのか、はたまた革命家としてなのか分からないが、受付嬢から説明を受ける事となった。


受付嬢は19歳という若さでこの大喜利館に飛び込んできた。(就職した)彼女の言うことは言葉に重みがあった。(マニュアル通り)


ただ一つだけ・・・


たけしはサインをするのを忘れた。




受付「こちらにどうぞ。」


たけし「あついですね。」


受付「そうですか?クーラーつけます?」


たけし「いや、厚いですね。」


受付「えっ何がです?」


たけし「化粧が。ぷっ!」


受付「失礼なお方だ。」


たけし「最高のほめ言葉です。」


受付 「では、早速説明をさせて頂きます。」


たけし「どうぞ。」


受付「この大喜利館は、松平様考案の新鋭な笑いを求めた脱出サバイバルスタジアムでございます。」


たけし「知ってます。」


受付「全部で7階。松平様はその7階にいらっしゃいます。革命人であるあなたが7階に行くには、順番に上がっていかなければなりません。」


たけし「順番に!?」


受付「ええ。そして、それぞれの階の説明はしてはいけない決まりになっていますので、ここからは何も言えませんが、ただ一つだけ言えること、それはここへ来た人は一人として外の世界に出られた人はいません。(っていう設定)


たけし「死体の処理は?」


受付「止めるなら今ですよ。」


たけし「止めるんならきません。」


受付「そうとうの面白さが要求されますよ。それでも」


たけし「当たり前ですよ。うちにはけいたろうという平成の怪物がいますから。」


受付「分かりました。ではこちらにサインを。」


たけし「サインの前に一つ約束してもらっていいですか?」


受付「なんでしょう?」


たけし「もし僕が帰ってこれたら、結婚してくれますか?」


受付「はい。」


たけし「必ずあなたを迎えにきますよ。」


受付「面白い方だ。」


たけし「僕達は、HBおもしろ集団ですからね。」


受付「HBとは?」


たけし「あなたを迎えにこれたら言います。」


受付「わかりました。」



たけしには確かに殺意はあった。

ゆうじろうを殺すためここに来たはずだったが、いつの間にか松平を殺すことが目的になってしまっていた。


しかし、この先


今日の受付嬢との約束も


そしてその目的も


変わるかもしれない。

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